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皇太子ご夫妻、結婚25年 文書全文3

2018年6月9日 11:22

皇太子ご夫妻は9日、結婚25年を迎えられた。お二人は文書で感想を寄せられた。

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■皇太子同妃両殿下御結婚満25年に際しての文書回答(3/3)

【問3】

 両殿下にそれぞれお尋ねします。天皇皇后両陛下はお手元でお子様方を育てられ、皇室における家族の新しい姿を示されました。両殿下もお二人で協力しながら、愛子さまを育ててこられました。結婚から25年を経た今、お二人にとって家族とはどのような存在ですか。


皇太子殿下

 皇室に限らず、家庭や家族のあり方というものは、時代時代で、その姿が変わってくるものだと思います。私自身も、両陛下の下で家庭の温かさというものを味わいながら育てていただきました。これは、親子別々で過ごされた天皇陛下と皇后陛下のお心遣いによるもので、大変ありがたいことと感謝しております。一方で、家族の根幹をなすもの、それを私はお互いへの信頼と尊敬・尊重の気持ちだと思っています。そういった幹の部分は、いつの世も変わらないのではないかと考えます。

 特に近年、インターネットやSNSの発達などもあり、スマートフォンといった電子機器を介してのつながりが広がる一方で、お互いに顔の見える人間関係が希薄になりつつあると言われており、人と人とのつながりがこれまで以上に大切な時代になっていると思います。そして、私は、そうした人と人とのつながりの基礎となるものが、家族、家庭なのではないかと思います。お互いへの信頼と尊敬によって家族がつながり、同様に、信頼と尊敬を通じて人と人が理解し合ってつながり、さらには地域社会や国全体、世界各国が強固につながっていく、そういうことが大事になってきているのではないかと考えています。

 家族とは、小さくはありますが、社会を構成する一つの単位だと思います。私自身も、天皇陛下もおっしゃっているように、家族と生活をともにすることによって、幾らかでも、人々やその家族に対する理解を深めることが出来るようになったと思います。

 また、これまで私自身が様々な務めを果たす中で、家族の支えと協力がとても重要な要素であったと強く感じます。これまで公私に渡り自分を支えてくれた家族に改めて感謝するとともに、私自身も雅子と愛子に対する信頼と尊敬・尊重の気持ちを大事にしていきたいと思っています。


皇太子妃殿下

 愛子の誕生は、私たちにとり大きな喜びでしたし、殿下が、子育てに積極的に参加して下さり、愛子を大切に育てて下さってきていることに深く感謝申し上げております。愛子が加わります前には、殿下とご一緒して、二人での登山や自然の中での散策、音楽など色々な楽しみを教えていただきましたが、今は、愛子を交えての三人の生活の中で、日々新たな笑いの種も絶えず、新しい喜びや楽しみも見出しております。また、愛子も随分と成長し、最近では、様々なことで私たちを助けてくれるようにもなってまいりました。

 この25年の間、殿下と愛子と過ごしてきた日々を振り返りますと、私にとりまして家族とは、日々の楽しみを分かち合うことは元より、大変なことがある時には支え合い、また、うれしいことがある時には喜びを分かち合える、かけがえのない存在であると思います。そして、このような家族に恵まれましたことを、心から幸せなことと感謝しております。

 また、家族皆で犬、猫などの保護された動物を可愛がって育て
たり、世話してまいりましたが、この動物たちも、家族の一員として安らぎと潤いを与えてくれる大切な存在となっています。

 最近の世の中では、時代の変化に伴って、家族のあり方も多様化してきているように見受けられますが、その中にあって、それぞれの家庭が幸せであり、中でも子ども達が、それぞれ自らの可能性を信じて、幸せに成長していくことができる社会でありますようにと、いつも願っております。

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