“たばこの煙”条例で変化?全席禁煙の店も
東京都の受動喫煙防止条例が27日、東京都議会で可決・成立した。東京都内の8割以上の飲食店が原則禁煙などの規制対象となる見通し。私たちのまわりのたばこをめぐる環境は、今後どう変わるのだろうか。
油の中で音を立ててはじける食材。運ばれてきたのは「串カツ」。全国に約200店舗を構える串カツチェーン「串カツ田中」は、今月1日から9割以上の店舗で「全席禁煙」を実施したことで注目されている。
たばこを吸う利用客「『たばこ吸えません』と言われてびっくりですよね」
一方、たばこを吸わない親子連れは-。
たばこを吸わない利用客「禁煙になったので、より子供を連れてきやすくなった」
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そして27日、東京都議会では、受動喫煙防止条例が可決・成立した。都内の8割以上の飲食店が規制の対象となる今回の条例。私たちの周りでは、どんな変化があるのだろうか。
他人が吸うたばこの煙を吸う「受動喫煙」を防ぐための東京都の条例が27日、可決・成立した。小池知事は-。
小池百合子知事「都条例は子供を守る、働く人を守ることに着目し、健康ファーストを実現していこうと」
喫煙が可能な場所への20歳未満の立ち入りを禁止するほか、従業員を雇っている飲食店では原則禁煙となる。また、国会でも受動喫煙防止に向け審議が行われているが-。
小池百合子知事「都の方が(国よりも)厳しいといえば厳しいですけど」
国の法案では、客席面積100平方メートル以下の個人や中小企業などの店舗は、従業員の同意があれば、店側が「禁煙」か「分煙」を選択できるとしている。一方、都の条例では店の広さにかかわらず、従業員を1人でも雇っている飲食店では、原則禁煙の規制対象となる。都内の飲食店の約84%が規制の対象になる見通しで、違反した場合は5万円以下の罰則規定も設けられている。
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東京・新宿にある飲食店「G’sBar」。この店でも、アルバイトなど従業員を雇っているため、条例の規制対象となる。
深見亮介オーナー「(店が)うちは禁煙です。うちは喫煙ですと決めて(客に)選んでいただければそれでいいと、こちらも納得するし」
飲食しながらたばこを吸うスペースは認められないため、店内を全面的に禁煙にするか、新たに喫煙室などの専用スペースを設置するかが店側に求められる。
しかし、店舗面積の狭い店では、物理的に難しいのが現実で、都は中小の飲食店への支援を広げ、300万円を上限に、喫煙室の設置費用の9割を補助するなどの方針を示している。