建築現場で死を体験 怖すぎるVR研修とは
マンションやビルなどの建設現場で作業する人たちに向け、VR(バーチャルリアリティー)を使った最新の研修を取り入れている企業がある。どんな研修なのだろうか。
建築現場歴16年の現場責任者が体験する。見えているのは、ビル20階に相当する地上60メートルからの景色だ。1歩足を踏み外せば転落し生死にかかわる。そんな状況の中、骨組みを受け取る。
大東建託・現場責任者「怖え~、おおお!うわー!」
命綱を付けていなかったため転落してしまった。現実では最悪の場合、即死もあり得る事態だ。これは大手建設会社で行われているVRを利用した研修。転落する速度も正確に再現し、落下直後には画面が真っ赤になる。
さらに足元は本物の建築現場の足場。ヘッドホンからはリアルな作業音や街のけん騒が流れ恐怖を倍増させる。「なぜ落ちたか」自ら客観的に知ることが目的だ。建築現場の事故は、転落が最も多く約6割を占める。
大東建託・安全管理部の大河原宗宏さん「墜転落に限って多いのはベテランの方。理由はやっぱり慣れですね。どんどん安全設備が薄くなっていく」
建築現場では安全帯の着用が原則義務付けられているが、特にベテランになると慣れにより、フックを外して作業しがちになることも多いという。
大東建託・現場責任者「危険を直接感じるという意味では貴重な体験だったと思います。1回落ちたら終わりなんで」
今後、建築分野でのVR技術の導入はますます進んでいきそうだ。
【the SOCIAL viewより】