東京医科大 不合格の女子55人合格ライン
東京医科大学が医学部の入学試験で、女子受験生らに不利な得点操作を行っていた問題で、第三者委員会は不合格とされた女子受験生55人が、実際は合格ラインに達していたなどとする報告書を公表した。大学側に対し、不利益を被った学生を救済するよう求めている。
東京医科大学が設置した第三者委員会の第一次調査報告書では、医学部医学科の昨年と今年の入試で、性別や浪人年数に応じた得点操作や特定の学生に加点を行うといった複数の問題行為があったと認定した。
不合格とされた女子受験生のうち、昨年度11人、今年度44人の計55人が実際には合格ラインに達していたという。
第三者委員会は、こうした行為を「不合理で許されない」とした上で、得点操作前の点数で追加の合否判定を行い、その結果を公表するよう求めた。
また、少なくとも今年の追加合格者については、来年度に入学できるようにし、補償の請求には誠実に対応することなどを大学側に求めている。
大学側は、「不利益を被った受験生に対し、真摯(しんし)に対応する」として、来月上旬をメドに、対応策を公表するとしている。