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管制官“海保機の進入に気づかず” 「1番目」の指示が焦点か 日航機・海保機衝突

2024年1月4日 16:46
管制官“海保機の進入に気づかず” 「1番目」の指示が焦点か 日航機・海保機衝突

羽田空港で日本航空と海上保安庁の航空機が衝突した事故で、管制官が「海保機の進入に気づかなかった」との説明をしていることがわかりました。

事故発生から丸2日がたとうとしています。きょう4日も現場検証が続いていますが、1時間ほど前から袋を手に持った関係者が部品のようなものを拾う様子が見られました。

この事故では、日航機の乗客・乗員379人が全員機外に脱出しましたが、海上保安庁の航空機に乗っていた乗員5人が死亡しました。

その後の関係者への取材で、管制官らが国交省の聞き取りに「海保機の進入に気づいてなかった」という趣旨の話をしていて、指示と違う海保機の動きに気づいていなかったことがわかりました。

また、国交省が公開した交信記録では、管制官の「1番目。C5上の滑走路停止位置まで地上走行してください」という英語の指示に対し、海保の機長は「滑走路停止位置C5に向かいます。1番目。ありがとう」と応答しています。

日本テレビの取材に対し、元パイロットは「『1番目』と言われると、海保の機長は、すぐに離陸指示がくると思い滑走路に入ってよいと錯覚した」可能性があると指摘しています。また「ありがとう」という応答は「先に行かせてくれてありがとう」という意味で話しているのではないかと分析していて、海保の機長が管制官の指示をどう捉えていたかが焦点となりそうです。

このあと2つの機体は撤去される予定です。この日は日航機の機体を製造したエアバス社の専門家チームも来日し、運輸安全委員会の調査に参加しているということで、事故原因の究明が続きます。