スローガンは「新しい日大」林真理子氏が新理事長に就任「すべて日大にささげる」
1日、作家の林真理子さんが日本大学の新理事長に就任し、抱負を語りました。“新しい日大”をスローガンに、不祥事が続いた体制を変えることはできるのでしょうか。
◇
日本大学は生まれ変わるのでしょうか。
日本大学 林真理子新理事長(68)
「このたび、日本大学理事長に就任いたしました林真理子でございます。どういう日大にしたいか、どういう大学で学びたいか、ということを共に考え実行していきたいと思っております。私の中にいっぱいあった無駄な用事は全部、どこかに遊びに行くとか、いま全部絶って、こちらの日大の方にささげているというところでございます」
スローガンは「新しい日大」。日本大学新理事長に、作家の林真理子さんが就任しました。
日本大学 林真理子新理事長(68)
「私も卒業生の一人として、この(一連の)出来事には心を痛め、やむにやまれぬ思いで、この大役を引き受けいたしました」
◇
日本大学・芸術学部出身で、これまでに直木賞や紫綬褒章を受章するなど、今も日本文学界の第一線で活躍しています。
林新理事長について1日、現役の日大生に聞きました。
日本大学4年生
「日大っていうと『あータックルのね』とか言われたりすることがあったんですけど、理事長が代われば、何か変わるのかなと期待しています」
日本大学3年生
「大学3年生で就活の年ではあるので、大学の名前を書く際にちょっと書きづらい」
「そういったところで(今後)結構、期待はありますね」
近年、不祥事が相次いでいた日本大学。2018年にはアメリカンフットボール部の悪質タックル問題が発生しました。その後、元理事が背任事件で逮捕・起訴されたほか、“日大のドン”と言われた田中英壽前理事長は脱税事件で有罪判決が確定しています。
信用を取り戻すため、今回、林新理事長に白羽の矢が立ちました。
日本大学 林真理子新理事長(68)
「私も、報告書をいろいろ読ませていただきましたが、『本当にこれだけかな?』という疑念をぬぐい去ることができませんでした」
林新理事長はかねてから、自身の著書「マリコを止めるな!」(文春文庫)で「やはり理事会を解体しなくては根本的解決にならないはずだ」「オヤジばかりのオレ様主義の学校を、オバさんの力で何とか変えてみたい」とつづっていました。
これについて会見で質問がありました。
――「オバさんの力でなんとか日大を変えてみたい」具体的にどのように変えていきたい?
日本大学 林真理子新理事長(68)
「マッチョな体質を変えていきたいということは、第一に考えている。会議をしても男性がずらっと並んでしまいますので、やはりそういうところから変えていきたいなと」
「常識から見て許されないことはいっぱいあると思うが、それが通らなかったのが日大のいけなかったところなので、きちんと間違っていることは上の人に言う、そういう体質も作っていかなければならないと思っている」
前体制では女性理事が1人もいませんでしたが、新体制では、理事22人のうち林新理事長を含め9人の女性が理事に就任しました。田中前理事長は新体制について、周囲の関係者に「新体制に任せる。自分は一線引いたから関係ない」と話しているといいます。
日本大学 林真理子新理事長(68)
「トップ(田中前理事長)がいなくなりましたので、もう“親田中派”という方は私はいないと信じています。いるとしたら“反林派”だけだと思っていますが、そういう人とは会話を重ね、信頼を得ていくしかないかなと思っていますが、私がみたところ、前理事長につながるような方々はいらっしゃらないと私は信じております」
日本大学は、林新理事長のもと、新たなスタートを切りました。
日本大学 林真理子新理事長(68)
「何年か先に『日大に入って良かった』、日大の卒業生だということを誇りを持っていただけるような学校にしたいと思っております。内側から皆さんも『よし日大を変えてみせる!』というお気持ちで、明日から学校に来てくださることを祈っています」