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師走リサイクル事情…コロナで意外な影響も

2020年12月25日 23:49
師走リサイクル事情…コロナで意外な影響も

今年もあとわずか。大掃除で、使わなくなった物を、リサイクルに出す方もいるのではないでしょうか。年末は特に増えるという、不用品の買い取り依頼。新型コロナウイルスの影響で、その内容も大きく様変わりしていました。

思わず見せたくなるほどの大金。その額、15万円!都内にあるリサイクルショップの出張買い取りでのやりとりです。この日、取材で訪れたのは東京・練馬区にある、内装や解体工事を請け負う会社。新型コロナで、意外な影響があったといいます。

OGUSU&CO.・西川翔さん「強気な姿勢で、今回オフィス移転を選択した」

コロナ禍で飲食店などの閉店が相次いだことで、「OGUSU&CO.」には解体工事などの依頼が急増。仕事が増えたためこれまでより広い事務所への移転を決めました。

新しいオフィスでは使わない、デスク4台やイス8脚、キャビネットなど、合わせて15点のオフィス家具を売ることに。

買取業者「あのデザインはかなり人気があるので、お値段は高くつく」

実は、人気のある海外製のオフィス家具がそろっていたため、デスクは1台1万円、キャビネットは8万円になり、あわせて15万円での買い取りになりました。高値での買い取りにご満悦の様子。納得のいく金額となったようです。

高級家具を扱う、リサイクルショップ「チェリーズマーケット」。「おうち時間」が増えたことで、自宅の家具を整理する人が増え、売り上げは去年の2倍になったといいます。次に向かったのは、家具の買い取りを希望する男性のお宅です。

買取業者「ちょっと拝見させていただきます」

家具にはこだわりがあるという男性。在宅勤務が増えたため、自宅を広く使えるように、テーブルとタンスを売りに出すといいます。テーブルは、およそ10万円で買ったという人気の北欧ブランド「BoConcept」。タンスは17万円以上したといいます。買い取りは一体、いくらになるのでしょうか。

お客さん「いい値段がつけばいいな」

その結果はのちほど。忙しい年末にコロナの影響も加わり、さらに忙しくなっていたのは、家具や日用品の買い取り・回収を行う業者。その倉庫を訪れると。

エコわん・鈴木成哉さん「こちらが不用品を集めている倉庫になります」

進んでも進んでも、不用品の山。3m以上積み上げられ、奥が見えないほどです。そのワケは…。

鈴木成哉さん「年末はバタバタしちゃって、どんどん回収した物だけが増えていく。1年の最後になるので、お片付けとか大掃除をする方が多いので」

さらに今年はコロナの影響で、東京から地方に引っ越す人も多く、依頼は2倍ほど増えているといいます。依頼を受け、この日訪れたのは、都内に住む男性。

お客さん「新しい冷蔵庫をもらうので(古い物を)リサイクルに出そうかな」

感染拡大を受け、地方に引っ越す友人から大きな冷蔵庫をもらうため、こちらの小さな冷蔵庫を売ることにしたといいます。果たして、いくらになるのか。

お客さん「(Q できれば買い取ってほしかった?)買い取ってほしかったです」

買取業者「そうですよね、ごめんなさいそれはもう…」

ドアがひとつしかないタイプの冷蔵庫は、人気がないため1円にもならず。むしろ、処分に5000円を支払う、手痛い結果となってしまいました。

新生活のスタートに向け、依頼をする男性は、大型家具などを処分したいといいます。

お客さん「ベッド自体は社会人になったのが7年前で、その時のボーナスで一式買ったので、思い入れはある」

自分で稼いだお金で、初めて買ったベッド。そんな愛着のある物を回収してもらうワケは…。

お客さん「これ全部処分して海外に行く予定がある」

ビザを取得した上で、来年1月から台湾で暮らすことを決めたといいます。

お客さん「正直東京にいるよりも、安心っていうのはあるっちゃある」

引っ越しに向け、とにかく早く引き払いたかったという男性。処分には2万円の費用がかかりました。

その一方で、先ほどの家具の買い取りを希望していた男性は、高値での買い取りに期待が高まります。まずは、およそ10万円で買ったというテーブルから。

買取業者「状態いいので1万5000円で」

お客さん「あっ本当ですか」

人気のある北欧ブランドで、状態も良く、1万5000円の値段がつきました。続いては、およそ17万円で買ったというタンス。

お客さん「あっち(テーブル)に比べたら単純に7~8万高い物なので、いい値段がつけばいいな」

さらに高い金額になるのでは、と期待を隠せません。じっくり行われていく査定にそそがれる熱い視線。果たして、そのお値段は…。
買取業者「5000円になりますね」

お客さん「5000円!?」

17万円だったタンスは、わずか5000円に。

お客さん「なるほどね。まぁでも…5000円か」

状態が悪く、今ではあまり人気がない国内ブランドだったこともあり、買い取り価格は大幅にダウンしてしまいました。

コロナ禍で増える不用品の買い取りや回収。依頼の内容にも、新しい生活様式に合わせた変化がみられました。