尹大統領 “非常戒厳”3月から議論 検察、前国防相を内乱などの罪で起訴
韓国の尹錫悦大統領による非常戒厳をめぐり、検察は尹大統領が今年3月から戒厳について議論を始め、先月から本格的な準備を進めたと明らかにしました。韓国の検察は27日、戒厳を提案したとされる金龍顕前国防相を内乱などの罪で起訴しました。
検察は捜査の過程で、尹大統領が今年3月から戒厳について周囲との話し合いを始め、先月に入ってからは本格的な準備を進めていたことが明らかになったと指摘しました。
また、戒厳の当日、尹大統領は国会で戒厳を解除する決議案が採決されないよう軍幹部に対し「銃を撃ってでもドアを壊して議員を引きずり出せ」と指示していたということです。さらに決議案の可決後も「解除されても、二度でも三度でも戒厳を宣言すれば良い」と強調し、軍に活動を続けるよう命じていたということです。
こうした中、尹大統領の弾劾審判を行う憲法裁判所では審理に先立ち、争点を整理する手続きが初めて行われました。国会側は戒厳の宣言は憲法違反だと指摘した上で、国会に軍を投入したことは内乱罪にあたると主張しました。
一方、尹大統領側は準備が整っていないとして具体的な説明は避けました。次回の手続きは来年1月3日に行われる予定です。