大掃除で注意“発火”相次ぐあるものとは?
今年は年末の大掃除に時間をかける、という方も多いと思いますが、ゴミの処理で注意して欲しいと、環境省が呼びかけています。パソコンやスマホなどに使われるリチウムイオン電池が、ゴミ収集車などの中で、発火するケースが相次いでいるといいます。
都内のホームセンター。大掃除グッズのコーナーは、「密」対策のために広い通路に面した場所にありました。
DCMホールディングス 広報室・関戸繁男さん「このようなお風呂の掃除に使うクリーナー、こういったものが(売り上げが)伸びていて」
去年に比べて、およそ1.3倍の売り上げだという、お風呂用のクリーナー。キッチン周りなどを磨くためのウエットシートは、去年のおよそ1.8倍売れているといいます。
お客さんへのアンケートでは、およそ6割が新型コロナウイルスの影響で、掃除の時間が増えたと回答。大掃除で、「お風呂やキッチンの汚れを何とかしたい」という声も多いといいます。そして、大掃除で増えるのはやはり。
「(今年はゴミが)多かったですね」「洋服とか子供のものですね」
たくさんのゴミが出るこの時期。ゴミを出す際には、注意するべき点があるといいます。
武蔵野クリーンセンター・三浦伸夫担当課長「こちらには中に、リチウムイオン電池が入っています」
モバイルバッテリーやパソコン、充電式の小型家電などに使われている、リチウムイオン電池。特に、燃えないゴミによく混ざっているといいますが。
三浦伸夫担当課長「(リチウムイオン電池から)火が起きるんですけど、それが毎日のように起こっております」
機械でゴミを細かく砕く際に、火災が起きることがあるというのです。NITE製品評価技術基盤機構が、モバイルバッテリーがゴミ収集車で押しつぶされる状況を再現した映像では、バッテリーに圧力や衝撃が加わることで、煙が出たり、発火したりする様子がわかります。
実際に、各地のゴミ処理施設や収集車で、リチウムイオン電池が原因とみられる火災は発生。環境省が実態調査に乗り出しています。
三浦伸夫担当課長「リチウムイオン電池が入っているというのに、気づかずに捨ててしまうケースもあるので、確かめていただいて分けて出していただきたい」
環境省は、リチウムイオン電池を含む製品を廃棄する場合は、それぞれの自治体のルールを確認した上で、適切に分別するよう呼びかけています。