大船渡山林火災、発生7日目 延焼続く…約4000人避難生活 「降ってほしい」あすから雪、鎮圧つながるか
発生7日目となった岩手県大船渡市の山林火災。被害が拡大し続けています。
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火災7日目。
「山の色が変わっている。これはかなり…焼けて…」
緑が失われ、燃えた木々が灰色になっていました。出火が確認されてからまもなく150時間。火の手は4日も集落に迫ります。
蔦京平アナウンサー(テレビ岩手)午前10時すぎ
「倉庫でしょうか、作業所でしょうか。斜面を隔ててすぐ、炎が見えます」
これを待ち構えていたのが…
「数人の消防隊員の姿が見えました。ここが炎にのまれると集落全てが危険にさらされます」
およそ1時間後、炎は消滅。
「水をかけてますね」
集落への延焼は防ぐことができました。
しかし、火の手は日に日に拡大。消防隊員が3日に撮影した映像には、山を焼く炎が列となり、地面を這(は)うようにのびる様子が映っていました。懸命な消火活動が続いていますが、急な斜面での活動は困難を極めています。
3日に火が確認されたエリアは、4日にかけて拡大。焼けた面積は3日から500ヘクタール増え、約2600ヘクタールとなりました(※4日午前6時時点)。これは市の面積の8パーセントにあたります。
延焼拡大が止まらない大船渡市の山林火災。市民は、祈り続けています。
大船渡市民(77)
「早く…消えてくれればいいんだけど」
大船渡市では現在約4000人が避難生活を送っています。鎮圧の見通しがたたないまま、5日で発生から1週間となる山林火災。いま市民が望んでいるのは…
避難する住民(63)
「内陸の雪が欲しいくらい。降ってほしい。願うだけです」
火災発生から初めて降ると予想されている雪です。大船渡市付近では、5日の明け方から雪が降り始め、6日にかけて雪や雨が断続的に降り続く見込みです。
気象庁は大雪への警戒を呼びかけていて、6日午前6時までの24時間で、30センチから40センチの大雪が降る予想です。
その後も降り続く見込みの雪。専門家はヘリによる消火活動が夜間にできないため、夜に雪や雨が降ることは鎮圧に向けて非常によい条件と、指摘しています。
(3月4日午後5時45分ごろ放送『news every.』より)