H3ロケット5号機打ち上げ 準天頂衛星「みちびき6号機」搭載
日本版GPS衛星と呼ばれる準天頂衛星「みちびき6号機」を載せたH3ロケット5号機が打ち上げられます。鹿児島県の種子島宇宙センターから中継です。
種子島宇宙センターです。H3ロケット5号機は2日午前4時ごろに組み立て棟から発射場へと移され、打ち上げの時を静かに待っています。
5号機は当初、1日に打ち上げられる予定でしたが、天候の悪化が予想されるとして、2日に延期されました。
現在の種子島は、天気は回復したものの、強い風が吹いています。しかし、打ち上げへの影響はなく、カウントダウンは順調に進んでいます。
H3ロケットは、H2Aロケットの後継機となる新型の基幹ロケットです。H2Aロケットは次の50号機が最後の機体となるため、今後はH3ロケットが日本の宇宙産業の核となります。
H3ロケット1号機は失敗したものの、その後3機連続で打ち上げに成功しています。
5号機の機体は全長57メートル、重さは422トンです。推進力を生み出すメインエンジンに勢いをつける補助ロケットは2本です。
ロケット先端のフェアリングと呼ばれる白いカバーの部分に、日本版GPS衛星と呼ばれる準天頂衛星システムの「みちびき6号機」が搭載されています。
みちびきは、カーナビやスマートフォンなどで使用されている位置情報の精度を高めるほか、災害時の情報などを伝える役割を担っています。
打ち上げの時が刻々と迫ってきました。打ち上げまで20秒を切りました。
今、リフトオフしました。H3ロケット5号機が、まばゆい光を放ちながら、空に向かって、ゆっくりと、そして着実に上昇していきます。
H3ロケット5号機、大量の煙を吐きながら、空へと、そして雲の中に入っていきました。展望台にも、ごう音、そして振動が届いています。
H3ロケット5号機、雲に隠れてしまいましたが、着実に宇宙に向かって、その歩みを進めています。
機体が、はるか上空へと向かい、その姿が肉眼では確認できなくなってきました。
このまま順調にいけば、打ち上げから、およそ2分後に側面の2本の補助ロケットが切り離される予定です。
その後、みちびきが搭載されているロケット先端のフェアリングが分離。打ち上げから30分ほどで、所定の軌道で「みちびき6号機」を切り離すことができれば、打ち上げは成功となります。
みちびきは2018年以降、4機体制で24時間運用が可能となりました。
今回の6号機を含む3機を来年度中に打ち上げ、「7機体制」を構築する予定です。
7機体制になると、通常の測位は他国のシステムに頼らず、「みちびき」だけで可能となり、GPSを併用すると、さらに高精度な計測が実現できるということです。
打ち上げから30分ほどで、所定の軌道で「みちびき6号機」を切り離すことができれば、打ち上げは成功となります。