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被災した石川・輪島市の白米千枚田 支援受け一部でコメ作り再開へ 「元気な田んぼを皆さんに見てもらいたい」

2024年3月7日 17:28
被災した石川・輪島市の白米千枚田 支援受け一部でコメ作り再開へ 「元気な田んぼを皆さんに見てもらいたい」
美しい風景で知られる石川県輪島市の白米千枚田は、元日の能登半島地震で被災しました。しかし、全国から支援を受け今月末から、棚田を修復し一部の田んぼでコメ作りを再開することを決めました。中継です。

日本を代表する棚田の1つで国の名勝にも指定されている輪島市の白米千枚田です。

日本海を望む斜面に大小1004枚の田んぼが連なり美しい景色を見せる人気スポットでしたが、元日の地震によって深刻なダメージを受けました。

上空から白米千枚田を見ると、ひび割れや地滑りがいたるところで起きていることがわかります。

棚田を管理しているグループによりますと、9割の田んぼが被災しコメ作りができない状態になっているということです。

グループ代表の白尾友一さんに案内していただきました。白尾さんは、棚田の修復のポイントは田んぼをつなぐ水路だと言います。

白尾さん
「これ(水路)は全部地震の影響で壊れてしまっている」「これ(水路)を修復しないとここから下の田んぼに水がいかない」

斜面から湧きでる水が上から下へと流れる傾斜を利用した棚田では、水路が壊れてしまうと、コメ作りで最も重要な水が寸断されるため致命傷となります。

グループが修復のためのクラウドファンディングを呼びかけたところ、これまでに1200万円を超える支援が全国から寄せられています。

白尾さん
「ボランティアの方の力も借りなければと思う。元の田んぼには戻らないと思う。元気な田んぼを皆さんにまた見てもらいたい」

--ボランティアの方の力も借りたいというお話もありましたが、白尾さんが今1番必要だと考えてらっしゃるのは何でしょうか?

1番必要なのは人手だとおっしゃっていました。棚田を管理している地域の方々も被災していて、作業に参加できる人は限られているからです。

このあたりは比較的被害が小さい田んぼでまずは、60枚の田んぼから今年5月の田植えを目指して作業していくということです。

その後、水路の改修を進め少しずつ作付けできる田んぼの枚数を増やしていきます。

日本を代表する棚田の再生はようやく前へ動き始めます。