山上容疑者「宗教団体のメンバー狙おうとしたが難しいと思い、安倍元総理を狙った」 元勤務先では「礼儀正しく、内気で無口」な印象
8日、安倍元総理大臣が選挙応援中に銃で撃たれ死亡しました。捜査本部が置かれている奈良西警察署から中継。
逮捕された山上徹也容疑者は警察の調べに対し、「宗教団体のメンバーを狙おうとしたが、難しいと思い、安倍元総理を狙った」と話しているほか、「とにかく殺そうと思って遊説先を調べていた」「奈良に来ることがわかったので事件を起こそうと思った」という趣旨の供述をしていることが新たにわかりました。
殺人未遂の疑いで現行犯逮捕された山上容疑者は8日、奈良市内で街頭演説をしていた安倍元総理に手製の銃を発砲し、殺害しようとした疑いです。警察の調べに対し、山上容疑者は、「特定の団体に恨みがあり、安倍元総理がつながりがあると思い込んで犯行に及んだ」「数か月前から事件を計画していた」と容疑を認めているということです。
元勤務先の責任者によりますと、山上容疑者は2年前からフォークリフトで荷物をトラックに詰め込む仕事をしていましたが、今年4月ごろから体調不良で休みがちとなり、5月に退職していたことがわかりました。「礼儀正しく、内気で無口」な印象だったということです。
一方、奈良県警は9日朝、司法解剖の結果、安倍元総理の死因は左右鎖骨下動脈損傷による失血死と発表しました。左の肩から入った銃弾により左右の鎖骨下にある動脈が損傷したことが致命傷になったということです。
また当日の警備体制について、今後の警備に支障をきたすとして詳しい説明を避けましたが、「問題があったかについて、確認を進める」としています。
警察は、奈良西警察署に90人体制で捜査本部を設置し、容疑を殺人に切り替え捜査しています。