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突然“冬の気温”…寒暖差で「せき」や「鼻炎」が悪化も 入浴中の「ヒートショック」にも注意 【#みんなのギモン】

2023年11月13日 21:20
突然“冬の気温”…寒暖差で「せき」や「鼻炎」が悪化も 入浴中の「ヒートショック」にも注意 【#みんなのギモン】

13日のギモンは「まるで“夏から冬” 体調悪い?」です。

先週は半袖でも過ごせる日がありましたが、急に冬がやってきました。

この急な寒さで、急いで暖房をつけたという人も多いかもしれません。「ウェザーニュース」によると、「いま暖房・エアコンをつけているか」という調査で、冷え込みが強まった10日に暖房をつけた人は13%いました。まだ冷房をつけている人も1%いました。

それが、13日朝のデータをみると、暖房をつけたという人が43%にまで増えました。この週末に今シーズンの暖房デビューした人が多かったのではないかと思います。

みんなのギモン」のスタッフの1人は週末、埼玉県の実家で過ごしたそうですが、コタツに入ったそうです。“コタツに入ったら最後、出られないと思った”ということですが、頑張って出社したと話していました。

■夏日から一転…1週間で約20℃近い気温差

まずは、どれだけ冬の寒さが突然やってきたのか、気温の変化をみてみましょう。

東京都心は、この日朝は今シーズン最低となる最低気温7.9℃まで下がりました。でも実は、この数字は平年並みの最低気温で、ようやく普通の年の冷え込みが今、やってきたということです。

13日が特別に寒いわけではないですが、大変なのがこの気温差です。7日は最高気温が100年ぶりに11月の記録を更新する27.5℃の夏日だったので、この1週間で約20℃近い気温差を経験していることになります。

秋がなくて突然、冬がやってきた感じで、体調不良になる人も増えているようです。

■寒暖差による症状悪化…対処法は

実は寒暖差によって悪化してしまう症状があるといいます。

「池袋大谷クリニック」の呼吸器内科などが専門の大谷義夫院長に話を聞きましたところ、目安となる気温差が「3℃以上」「7℃以上」「10℃以上」にわけられるそうです。この気温差というのは1日のあいだの気温差だけではなく、外に出た瞬間、今までいた「室内と屋外」との気温差も含めています。

気温差が3℃で悪化するおそれがあるのが「せき」です。大谷院長によると、3℃以上の気温差がある、3℃以上下がった場所にいきなり行くとぜんそくが出やすくなり、せきが悪化する報告があるといいます。これは気管支が冷たい空気の刺激でむくみ、気管の内側が狭くなることで呼吸が苦しくなるそうです。

続いて、気温差が7℃以上あると「鼻炎」が生じやすくなるそうです。これは実験データがあり、冷たい空気を吸うことによって自律神経のバランスが崩れ、血管が開いたり縮んだりします。そこで鼻水が出てくるそうです。

そして、気温差が10℃以上だと「血圧が急上昇」します。温度調節できた室内にいる限りにおいてはいいですが、それが屋外に出て気温差が大きくなると、血圧が急に上がって倒れてしまうことも、最悪あるそうです。

大谷院長のクリニックでは、実際に11日あたりからぜんそくの発作の受診が急に増えたといいます。

対処法も聞きました。まずは、「朝は天気予報を見て服装調節」、2つめは「マスクをつける」。マスクをつけると冷たい空気を直接吸うことが減ります。多少和らげる効果があるそうなので、マスクはオススメだといいます。それから、免疫力をアップするために「軽い運動」をできるだけ習慣づけるといいといいます。特にコロナ禍で閉じこもりがちだった高齢者は、できるだけ運動を習慣づけて体を動かしてほしいということでした。

■気をつけたい「ヒートショック」 入浴中に気を失い…おぼれる高齢者も

これからもう一つ気をつけないといけないことがあり、それが続いてのポイント「11月以降 風呂場で注意」です。

これから先の時期は、入浴中の高齢者が気を失っておぼれるケースが増えます。その数は、交通事故の死者よりも多く、政府も注意を呼びかけています。その主な要因が「ヒートショック」です。急激な温度の変化で体がダメージを受け、血圧が大きく上下することで「失神」したり、「心筋梗塞」や「脳卒中」が起きたりします。

特に「お風呂に入る」という行動で血圧がどう変わるのか。東京都市大学の早坂信哉教授によると、冬場、暖房のきいた部屋では血圧は安定していますが、寒い脱衣所で服を脱ぐ、さらにもっと寒い浴室に入ると血管がどんどん収縮していって、血圧が上昇していくといいます。その後、熱いお湯に入って体が温まってしまうと、今までとがらっと変わって、それまで縮まっていた血管が広がって急激に血圧が下がります。この急激な血圧の変化によって脳内に血液が回らず、くらくらとして意識を失うこともあるそうです。

予防するにはどうしたらいいのか。「入浴の前に脱衣所や浴室を暖める」「湯船に入るときは、心臓から遠い足先からかけ湯をして入る」「お湯の温度は41℃以下と熱すぎないようにして、つかる時間も10分ぐらいを目安にする」「血圧が下がりやすい食後すぐやお酒を飲んだ後は入浴を避ける」などに気をつけるといいそうです。

こうした注意点は毎年お伝えしていますが、今年はいきなり寒くなったので、改めて思い出していただきたいと思います。

   ◇

今年はとにかく秋がほとんどなく、寒さに向けて心の準備もできていない中、異例の冬を迎えます。それだけに、例年以上に体調管理に気をつけていただきたいです。

(2023年11月13日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)

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