変わる自転車の交通ルール "ながら運転"や酒気帯び運転には刑罰も
来月11月に、自転車の交通ルールが変わります。
自転車に乗って走っている際にスマートフォンを操作するいわゆる“ながら運転”や酒気帯び運転が原因の交通事故が全国で増えていることを受けた法律の改正によるものです。
県内でも、改正された法律に基づいた取り締まりが、来月始まります。
通勤や通学、買い物などで頻繁に利用するという人も多い自転車。
来月、道路交通法が一部改正されるのに伴って、ルールが見直されます。
自転車に乗って走っているときのスマートフォンや携帯電話の使用の禁止が明記されます。
いわゆる“ながら運転”などをした際の新たな刑罰が設けられ、今後、警察の対応が注意・警告にとどまらなくなります。
県警察本部 交通企画課 稲葉勝 課長補佐
「自転車利用中におけるスマートフォンや携帯電話の通話利用や画像の注視行為は、危険を高め、交通事故発生件数を引き上げる原因となっております」
これまで、車やバイクに限られていた停止中以外のスマホなどの使用に関する刑罰が、自転車にも適用されるようになります。
具体的な例として、スマホなどを手に持って通話したり、画面を見ながら走行したりした場合、最大で6か月の懲役、または10万円以下の罰金が科せられます。
また、この“ながら運転”で歩行者に衝突するなどの事故を起こした場合、危険な運転とみなされ、さらに重い、最大で1年の懲役、または30万円以下の罰金が適用されます。
県警察本部のまとめによりますと、県内では自転車に対する無灯火などの指導・警告が、今年に入ってから先月末までに2600件あまりあり、すでに去年1年間の件数を上回っています。
このうち1割近くを“ながらスマホ”が占めていて、増加傾向です。
さらに。
稲葉 課長補佐
「酒気を帯びている場合は、死亡または重傷の結果を招く可能性が非常に高くなる、約2倍も高くなってしまうということから、酒気帯び状態での自転車利用について罰則を整備することとなったものであります」
今回の法改正では、自転車で0.15ミリ以上のアルコールが呼気から検出される酒気帯び運転をした場合、最大3年の懲役、または50万円以下の罰金が科されることになりました。
また、飲酒した人に自転車を貸した場合も同じ刑罰が適用されるほか、自転車に乗ると分かっている人に酒を提供した場合にも重い刑罰があります。
新たに違反となる行動を理解し、交通ルールを守る意識がこれまで以上に重要になります。