殺人未遂と放火の罪に問われている女の裁判員裁判 検察側は懲役8年を求刑 女は黙秘を貫く
おととし、美郷町で、同居していた交際相手の男性を包丁で殺害しようとし、その後、家に火をつけたなどとして、殺人未遂と現住建造物等放火の罪に問われている女の裁判員裁判が開かれ、検察は懲役8年を求刑しました。
弁護側は無罪を主張していて、女は黙秘を貫いています。
起訴されているのは、無職の戸澤彩香被告28歳です。
起訴状などによりますと、戸澤被告はおととし5月、美郷町六郷の住宅で、同居していた交際相手の30代の男性を包丁で刺して殺害しようとしたとして、殺人未遂の罪に問われています。
また、住んでいた家に火をつけ、全焼させたとして、現住建造物等放火の罪にも問われています。
これまでの裁判員裁判では、戸澤被告が殺意を持って包丁を向けたのかどうかと、火事が放火だったかどうかが主な争点となってきました。
10日は、検察が「犯行に用いた包丁が十分に人を死亡させる凶器になり得るもの」「火事の当時、屋内にいたのは戸澤被告のみで、目撃者の証言と客観的状況も整合している」などと主張し、懲役8年を求刑しました。
弁護側は、「被害者に包丁を向けたものの殺意はなく、死亡させるような行為ではなかった」「被告が放火したという証拠も、ドラム式洗濯機から火が出た可能性を否定する証拠もない」などと訴え、無罪を主張しました。
戸澤被告は黙秘を貫いています。
判決は今月29日に言い渡されます。