男児死亡ひき逃げ未解決事件 市議会への遺族請願…満場一致で可決 埼玉・熊谷市
埼玉県熊谷市で小学生の男の子がひき逃げされ、死亡した未解決事件をめぐり、事件の遺族が熊谷市議会に出していた請願が19日、満場一致で可決されました。
この事件は2009年9月30日に熊谷市の路上で小学4年生の小関孝徳くん(10)が車にはねられ、死亡したもので、警察はひき逃げ事件として捜査していますが、いまも未解決のままです。
事件の時効まで5年を切るなか、母親の代里子さんは事件に関する情報提供を求めると同時に、死亡ひき逃げ事件の時効撤廃を訴えてきました。
こうした中、母親の代里子さんは埼玉県の熊谷市議会に「国に対し、『死亡ひき逃げ事件の公訴時効の撤廃を求める意見書』の提出を求める請願」を出していて、この請願が19日に開かれた議会で満場一致で可決されました。
母親の代里子さんも議会の傍聴席で、その様子を静かに見守りました。
母親の代里子さんは取材に対し、「事件から15年経って、公訴時効まで5年を切ったところで、熊谷市が国に提出することになったのは本当に感謝しています」と語りました。
また、「これから起きうる交通事故に関しても『逃げることを考えない社会』を作らないと、いつになってもひき逃げ事件はなくならない。これから起きうるひき逃げ事件を起こさせないためにも、時効撤廃をするべきだと思う」としたうえで、「時効撤廃に向けて、犯人逮捕に向けてやれることはやっていこうと思っています」とも語りました。
今回の可決を受け、意見書は熊谷市議会から内閣総理大臣などに向けて提出されることになります。