ウソのコバルト採掘事業で出資持ちかけ、3億800万円ほど集めたか…会社役員の男ら再逮捕 警視庁
コンゴ民主共和国での鉱山採掘事業への出資を持ちかけ、無登録で株の購入を勧誘したとして逮捕されていた会社役員の男ら4人が、詐欺の疑いで再逮捕されました。
警視庁によりますと、詐欺の疑いで再逮捕されたのは「ReetJapanHoldings」の代表取締役、李基道容疑者(39)ら4人です。
李容疑者らは2020年から2021年の間、事業の実態がないにもかかわらず、コンゴ民主共和国でのコバルトの採掘事業への出資を持ちかけ、「配当金を毎月支払う」とウソを言い、投資家の男性ら8人から約4200万円をだまし取った疑いが持たれています。
李容疑者は過去に別の法人が行っていたコバルト採掘事業への出資に勧誘されたことがきっかけで、その際の資料や写真などを悪用していたということです。
李容疑者らは「本社はビバリーヒルズにある」「月利15%の高配当」などとうたっていましたが、採掘事業への投資の実態はなく、配当は1回しか行われなかったということです。
4人は実態のないこの投資話で、227人の投資家から3億800万円を集め、資金は別の投資やキャバクラなどの遊興費に使われていたとみられています。
■詐欺の被害者語る…「直接語りかけてきて、ついつい信じてしまう」
実際にコンゴ民主共和国でのコバルトの採掘事業について、李容疑者に投資話を持ちかけられた女性は「李容疑者と4年ほど前に投資のセミナーで知り合いました」と話します。
セミナーでは、李容疑者とは別のスタッフが写真や映像を用いて、コバルトの採掘事業について詳細な説明をしてきたといいます。
「説明が終わると、李容疑者は最後に、自分はコバルトの採掘事業に10億円ほど投資して、毎月1000万円~2000万円の配当を得ている。あなたもやった方がいいと直接語りかけてきました。口がうまくて、ついつい信じてしまいました」(投資話を持ちかけられた女性)
女性は合計200万円を投資しましたが、実際に配当が行われたのは半年後に12~13万円が振り込まれた一度きりで、投資がウソと疑い、李容疑者に電話やメールで返金を求めましたが「待ってほしい」などと伝えられた後に、音信不通になったということです。
女性の元には投資した200万円のほとんどが返ってきておらず、李容疑者について「許せない。『すみませんでした』と一言謝ってほしい。少しずつでも返金してほしい」と話しています。