「モネの池」遊歩道がバリアフリー化 観光客の協力金を募り少しずつ実現 今後も整備を進めるため、引き続き協力金を募集中 岐阜・関市
バリアフリー化された遊歩道(長屋幹男さん提供)
岐阜県関市にある「名もなき池(通称:モネの池)」の遊歩道は10月中旬に舗装工事を終え、車いすやベビーカーで池の周囲を巡回できるバリアフリー仕様となりました。バリアフリー化の費用には、すべて観光客からの協力金を充ててるといいます。
地元の自治会でつくる「『モネの池』環境整備委員会」の長屋幹男会長(71)は、「みなさんの善意がこうした形になりました」と感謝を口にしました。
名もなき池が「モネの池」として知られ観光客が多く集まるようになった2020年10月ごろから、長屋会長らは観光客から協力金を募り遊歩道の整備事業を進めてきました。
協力金を募る箱を無人の場所に置き活動を始めた当初は、年間70万円ほどが集まったといいます。23年のゴールデンウィーク期間中には、1グループ300円単位で協力金を依頼。24年のゴールデンウィーク期間以後は、車1台につき500円の協力金を集めました。
今年は、約450万円を充当し、池を周回できる遊歩道のうち、砂利のままになっていた未舗装部分約26メートルを板張りにしました。車いすなどが通りやすいよう幅を120センチから180センチと広めにしたほか、脱輪して転落しないように遊歩道の両端に輪留めを取り付けました。
バリアフリー化された遊歩道を通った観光客は「ずいぶんと歩きやすくなった」と話しています。
これまで、池がある根道神社の参道を含む東側を23年春までに舗装して整備した後、西側の約50メートルを整備しました。長屋会長によると、今回の工事で遊歩道全体の舗装は終わり、今後は駐車場から遊歩道までの未舗装部分の舗装を進める計画で、約700万円の協力金が必要だと見込んでいるということです。
長屋会長は「池の環境整備は、多くの人たちの協力があってこそ進められます」と協力を呼びかけています。
最終更新日:2024年11月8日 13:00