「内密出産」…法務局、戸籍作成に必要な情報の提供求める
母親が身元を明かさず出産する国内初の「内密出産」で生まれた子どもの戸籍をめぐる問題で、法務局は、病院に対し戸籍の作成に必要な情報の提供を求めました。
赤ちゃんポストを運用する熊本市の慈恵病院では、去年12月、国内で初めて特定の相談員だけに個人情報を明かす「内密出産」が行われました。
病院は、赤ちゃんの出生届について母親の欄を記載せずに出した場合、刑法に抵触するのか、熊本地方法務局に問い合わせていました。
法務局は10日、刑法に抵触するかは「個別の判断であり回答しかねる」との見解を示しました。
一方で、出生届を提出しなくても、市区町村長の権限で戸籍の記載ができるよう、赤ちゃんの生まれた日と場所を熊本市に提供するよう協力を求めました。
これをうけて病院は、「出生届を出さずに赤ちゃんの戸籍ができるよう熊本市と協議していきたい」と述べました。