「危険運転致死罪」が適用されるのか。28日、注目の裁判に判決が言い渡されました。3年前、大分市で時速194キロの車が起こした死亡事故の裁判員裁判で、大分地裁は「危険運転致死罪」と認め、被告の男に懲役8年の実刑判決を言い渡しました。

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判決を受け、被害男性の姉が胸の内を口にしました。

弟を亡くした長文恵さん
「最初に戦ってきた危険運転致死罪で認められること、そういう判決になったことは、とても大きなことと思っています」

2021年2月、50歳で命を落とした小柳憲さん。

事故が起きたのは大分市の交差点でした。小柳さんの車は、法定速度の3倍以上、時速194キロで走行する車と衝突しました。運転していたのは当時19歳の男です。当時、「買ったばかりの外車で何キロでるか試したかった」と供述しています。

大分地検は当初、「過失運転致死罪」（懲役7年以下）で男を起訴。しかし、遺族の署名活動などにより、起訴内容はその後、より刑の重い「危険運転致死罪」（懲役20年以下）に変更。“時速194キロの死亡事故”は「過失」か、それとも「危険運転」かが争点となっていました。

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事故から約3年9か月。28日に迎えた判決の日。司法の判断は…

裁判長
「被告人を懲役8年に処する」

懲役8年の実刑判決、過失ではなく「危険運転」と認定しました。

裁判長
「常習的に高速度走行に及ぶ中、マフラー音やエンジン音、加速の高まりを体感して楽しむために犯行に及び、落ち度のない被害者の生命が奪われた結果は重大」

裁判長は理由として「ハンドルやブレーキの操作のわずかなミスによって事故を発生させる危険性があった」とし、「進行を制御することが困難な高速度」だったと述べました。

亡くなった小柳さんの姉・長文恵さんは…

小柳さんの姉・長文恵さん
「（男には）弟の命を奪ったという事実だけは、決してなくなることはない。一生、十字架を背負って生きていっていただきたい。彼はもうこの世にはいないので、言葉をかけなくても、ずっと私のことは見てくれていると思うし、もしかしたらこの部屋のどこかで、見てくれてるかもしれない。私がこの世にいる間、見守っていてほしい」