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今月“ラストラン” 国鉄急行型「キハ28」現役最後の活躍 「いすみ鉄道」ファンでにぎわう

2022年11月23日 18:50
今月“ラストラン” 国鉄急行型「キハ28」現役最後の活躍 「いすみ鉄道」ファンでにぎわう

国鉄時代から全国で活躍を続けてきた急行型ディーゼルカーが、千葉県の「いすみ鉄道」で今月27日、“ラストラン”を迎えます。引退する「キハ28(キハ58系列)」は、1800両以上製造された同タイプの車両の中で「走行する最後の1両」とされ、沿線は往年の活躍を懐かしむ全国のファンでにぎわっています。

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千葉県・房総半島で、のどかな風景の中を走ることで知られるローカル線・「いすみ鉄道」。23日、あいにくの雨にもかかわらず「大多喜駅」には、駅の外にまで、行列ができていました。

駅員
「『キハ28』ご乗車のお客様、駅を出て左側にお願いします」

集まった人の“お目当て”が、クリーム色とオレンジ色の、どこか懐かしさを感じる「キハ28」です。実は、この車両は今月27日の運行を最後に“引退”するのです。

いすみ鉄道 運輸課長 影山 忍さん
「残念ですけど『定期運用を終了』ということで」

福島から来た鉄道ファン
「懐かしい思い出がよみがえってくる感じですね。子供のころ、近くの路線を走ってた車両ですので、本当にさみしい限りですね」

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1961年、国鉄時代にデビューした「キハ28」。急行列車用のディーゼルカーとして1800両以上が製造され、全国各地を走り回りました。しかし年々、その数は減り続け、いすみ鉄道が10年前にJR西日本から譲り受けたこの車両が、国内で走行する「最後の1両」になったのです。

ただ、車体は老朽化し、部品などの交換に多額の費用がかかるため、運行終了が決まりました。

長年、整備にあたってきた社員の思いもひとしおです。

いすみ鉄道 運輸課長 影山 忍さん
「10年間走ってもらったんですけども、結構“じゃじゃ馬”みたいな車両でしたね」
「『よくがんばった』というのがありますよね」

いすみ鉄道は今後、「キハ28」を沿線で保存したい考えです。
(※「キハ28」は、11月26日・27日に運行)