越前市の空き家でバナメイエビを養殖 環境負荷が少ない陸上で挑戦 ブランド化目指す
正月のおせち料理にも使われる、やわらかい食感で甘みのあるエビが、意外な場所で育てられています。
■記者
「空き家の玄関を開けると、居間があった場所には大きな水槽があり、中には600匹のバナメイエビが元気に泳ぎ回っている」
バナメイエビが養殖されているのは越前市の空き家です。
越前市にはおよそ1400軒の空き家があり、老朽化が進んで問題となっています。
一方、どんな料理にも使え、人気のあるバナメイエビは、9割が外国からの輸入に頼っていて、中南米の原産国では養殖による水質汚染が深刻となっています。
こうした中、衣類などの卸売を手がける市内の企業が空き家を改装し、環境への負荷が少ない陸上での試験養殖を始めました。
■スタッフ
「エビが1回育つまでは、水の交換はしなくてよい」
この家から海までは10キロ以上離れていますが、陸上養殖ではバクテリアで浄化しているため、養殖中に海水を交換する必要はほとんどなく、環境に優しいということです。
■ウロール 川上 正宏 代表
「海面の養殖と違い、コストがかかるので、国産という点と、越前市産という点をブランド化して、付加価値をつけてやっていきたい 養殖をきっかけに、地方創生や地域の活性化につなげていきたい」
エビは食べられる大きさの15センチになるまで3か月ほどかかり、生産が安定したのち、市内の飲食店などに出荷を見込んでいます。