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【特集】復活!まちの銭湯 令和の時代にあわせ、サウナなど新設 鏡広告などレトロな雰囲気も残る 敦賀市津内町「つるが湯」

2024年9月23日 19:47
【特集】復活!まちの銭湯 令和の時代にあわせ、サウナなど新設 鏡広告などレトロな雰囲気も残る 敦賀市津内町「つるが湯」
復活した銭湯「つるが湯」=8月30日、敦賀市津内町

かつて県内のあちこちにあった銭湯は年々少なくなっています。それぞれの家庭でお風呂が普及し、最近では後継者不足や燃料費の高騰もあって廃業するところもある中、一度は店じまいした敦賀市の銭湯が、令和の時代の銭湯として復活しました。

レトロなタイル張りの大きな湯舟に、昔懐かしい鏡広告。

敦賀市津内町の「つるが湯」。オーナーは地元出身の竹内克紀さん(33)です。

■つるが湯 オーナー・竹内克紀さん
「昔からコテコテの銭湯が好きで、東京とかわざわざ行って銭湯巡りするぐらい好きなので、そういうのが地元敦賀にあるとうれしいという思い」

明治に創業した「敦賀温泉」という銭湯でしたが、前のオーナーの高齢化などを理由に、4年前に一度はのれんを下ろしました。

後継者不足や燃料費の高騰で、次々と姿を消すまちの銭湯。県内でも、1960年代には148軒ありましたが、今ではわずか13軒に。

そんな中、銭湯を未来に残したいという思いから、竹内さんは去年、事業を引き継ぐことを決め、営業再開に向けて改修を始めました。

リニューアルにあたり、幅広い世代に利用してもらえるよう、サウナと水風呂を設けました。

■つるが湯 オーナー・竹内克紀さん
「色を変えられるLEDテープ。サウナ専用のものを付けている。ハルビアという北欧のブランドサウナを購入した。客が自らセルフロウリュウと言って、自分でロウリュウをする形になっています」
「福井で一番深い水風呂にしていて、中は1.3メートル。地下水かけ流しにしていて、より整えるサウナと水風呂」

一方で、もともとのレトロな雰囲気も大切にしています。

■つるが湯 オーナー・竹内克紀さん
「残したところと言うと、基本的に浴槽と洗い場は昔のまま。この(鏡)広告も、いずれは敦賀市内の企業に新しく出してもらったりを考えていて、今は昔のまま残している」

再スタートを切ったこの日。「つるが湯」はかつての常連客などでにぎわいました。

■かつての常連客
「子どもの時に何回も来ていて、何年か前に閉店になったので寂しいと思っていたら、またオープンしたと聞いて。1回行ってみようと初めて来ました」
「自分が(親に)連れていってもらっていたから、自分も子どもを連れてこようかなと。感慨深いし、また新しくこういう銭湯がオープンしてくれるのはうれしい」

■父親が常連だった人
「父が若い頃、敦賀に長いこと住んでいて、その時に疲れを癒すために入りに来たんだなと。何年かの時を経て、今自分も入りにきていると考えると、感慨深いものがあるなと考えながら今浸かっています」

■つるが湯 オーナー・竹内克紀さん
「長く続けることが一番の目標。その後はプラスして、家族風呂やプライベートサウナとして、仲間同士だけの空間として、定休日とかにやっていけたら」

年々少なくなる“まちの銭湯”。令和の時代の銭湯として復活した「つるが湯」は、地域の憩いの場として無くてはならない場所を目指します。

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