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都内のビル街にウミネコが! フン害も急増中 ビルに巣を作るワケとは…

2023年5月12日 21:13
都内のビル街にウミネコが! フン害も急増中 ビルに巣を作るワケとは…

2022年以降、東京都内のビル街で「ウミネコ」をよく見かけるといいます。東京都によると、これまでに台東区や墨田区、江東区、中央区、千代田区でウミネコが確認されています。海辺で生息するはずのウミネコが、なぜ都会のビル街にいるのでしょうか。専門家に聞きました。

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東京・台東区浅草のビル街に響き渡るのは、「ミャーミャー」という甲高い鳴き声です。

大きく羽を広げた鳥が、ビルの谷間を飛び交っています。マンションの屋上では、クチバシの黒い色が特徴的な、白い体の鳥が確認できました。休んでいるのでしょうか。

12日朝に撮影したこの鳥は…カモメの仲間の「ウミネコ」です。水辺で繁殖するとされている「ウミネコ」が、浅草のビル街を飛んでいたのです。

ビル街の近隣住民
「ウミネコがすごいですね。ここ1週間が頻発。(鳴き声が)夜までうるさくて、寝付けないという方も(いると)聞きます」

鳴き声をあげながら飛び交うウミネコの姿は、お隣の墨田区でも…。路上にはウミネコのものでしょうか、“白いフン”があちこちに落ちていました。

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都心のビル街を飛ぶウミネコは、2022年から増えてきたというのです。東京都によると、これまでに台東区や墨田区、江東区、中央区、千代田区でウミネコが確認されています。海に面していない区でも目撃されているといいます。

台東区では2022年にウミネコによる被害が急増、その数は100件以上に及びます。その多くが“フンによる被害”だといいます。取材に訪れた12日も、マンションの管理人だという男性が、デッキブラシを使ってマンションの入り口を掃除していました。

マンションの管理人
「入り口にフンがあるから掃除しようと思って」
「今日はひどくないけど、だいたい毎日こういう状況だよね」

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海辺で生息するウミネコが、なぜビル街にいるのでしょうか? 専門家に聞きました。

千葉県立中央博物館分館 海の博物館 平田和彦研究員
「(ビル街が)安心して子育てをできる環境だと、ウミネコが判断したと思われます」

まさに今が繁殖シーズンのウミネコ。通常、巣を作るのは海辺の「崖の上」などが多いということですが、都内に飛来するのは主に「ビルの屋上」。この2つには“共通点”があるといいます。

千葉県立中央博物館分館 海の博物館 平田和彦研究員
「お城に似たような環境なんだと思います。天守閣というか天敵が侵入しにくい環境が重要」

崖の上も、ビルの屋上も、天敵となるヘビやネコなどから「卵」を守ることができるというのです。そのため、ビルの屋上を「ウミネコが巣を作らないような環境」にすることが大切だといいます。

こうした中、自治体でも対策が始まっています。

台東区役所 公害指導相談担当 浦田賢係長
「これまで被害のあった中高層のマンションに職員が直接訪問し“防除策”の説明ですとか(しています)」

台東区は2月頃から、個別にビルなどを訪れ「屋上にネットを張る」などの対策をするよう、呼びかけているということです。

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