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「地面が見える」ダムの貯水率が低下 原因は夏以降の雨の少なさ 蛇口に影響は 福岡

2023年12月6日 17:39
「地面が見える」ダムの貯水率が低下 原因は夏以降の雨の少なさ 蛇口に影響は 福岡
9月と10月の合計雨量は1975年以降では最少

九州北部の降水量がことし8月以降、平年より少なく、福岡県内のダムは貯水率が低下しています。心配されているのが、この冬から春にかけての渇水です。

■神崎慎治カメラマン
「寺内ダムの上空です。水位が下がり、ところどころ地面が見えているのが分かります。」

福岡県朝倉市の寺内ダムの6日の貯水率は、午後3時時点で49.8%と50%を切っています。原因は、夏以降の雨の少なさです。

川やダムを管理する九州地方整備局の担当者も、気をもんでいます。

■九州地方整備局 河川環境課・藤岡慎介さん
「7月は大雨もあったので満水状態。もうこれ以上、貯められませんよという状態でしたが、その後、雨が少なくなっていて、右肩下がりで急激に下がってきました。」

国土交通省によりますと、筑後川流域の雨量は9月が53.3ミリ、10月が30.6ミリで、ともに平年の30%前後にとどまりました。9月と10月の合計の雨量は1975年以降、最も少ないということです。

■藤岡さん
「このまま雨が少なくなってしまうと、ダムの貯水量はみるみる減ってしまう。そうなると、いよいよというところが危惧されています。記憶に新しいのは、平成6年(1994年)の大渇水です。そのときには断水、水が出なかった。」

福岡県南部にあるダムの話ですが、実は福岡市周辺にも関係しています。

■藤岡さん
「福岡都市圏の1日の水は、3分の1を筑後川から恩恵を受けています。筑後川の水が減ってくると、やはり都市圏にも影響は少なからずあります。」

11月、筑後川流域の関係者は臨時の会議を開き、水を大切にするよう啓発することや「もしも」に備えた対策を確認しました。

■藤岡さん
「使う側の水の量を減らすというところも、渇水にならないための取り組みです。皆さんの節水のご協力をお願いしたい。」

ダムを潤す恵みの雨は天候に任せるしかありませんが、渇水を防ぐためには、水を使う私たちの意識も大切です。

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