連日の暖かさにいつもと違う売れ行き 今後の高温傾向に冬本番の訪れ願う声も 福岡
12月に入っても、連日、暖かい日が続いています。想定外の気候にさまざまな“売り場”で困惑の声もあがっています。
6日午前9時ごろ、太宰府天満宮では、この1年の厄を払い新年を清らかな気持ちで迎えるための神事『すす払い』が行われました。
えぼしに狩衣姿の神職7人が、笹竹を使い、ことし5月に完成した仮殿の軒先や天井のほこりを払い落としました。
2023年も残すところ、あとわずかです。
この時期寒くなると恋しくなるのが、アツアツのおでんです。
■旦過うどん・水上桂子さん
「普段よりそういえば売れていないかな。」
例年、寒くなると行列ができるくらい多くの人が買いにくるということですが、取材した6日は、そうした様子はありません。
■水上さん
「12月なのにね。この時期は寒いほうが。商売には影響が出ますよね。」
■中村安里フィールドキャスター
「日ざしが出て暖かくなってきた正午の福岡市・天神です。日ざしのもとでは、12月とは思えないほど暖かく感じます。街行く人を見てみますと、手にアウターを持っていたりと、やはり暑いようです。」
上着を脱ぎ、半袖姿の人も見られた6日正午ごろの福岡市・天神です。最高気温は16.8℃と、11月下旬並みでした。
今月1日は、最高気温9.6℃と、冬らしい冷え込みとなりましたが、そこから最高気温は日に日に上がって、9日・10日の土日には20℃を超える予想となっています。
こうした中、福岡市・天神の百貨店の売り場を訪ねました。
■中村キャスター
「12月に入りましたが、店頭には薄手のアウターやニットを着たマネキンが並んでいます。ダウンはといいますと店の奥にありますね。」
例年であれば、冬本番に向けウールのコートなどが売れる時期だということですが、ことしはやや伸び悩んでいるといいます。
その一方で売れているものもあります。
■大丸福岡天神店 広報・箱崎純史さん
「これだけ暖かいので、12月に入って通常だと手袋・マフラ ーというのが人気が出るが、逆に帽子とか例年と違う物が動きがいいという変化はあります。」
帽子は、前の年の同じ時期に比べ1.4倍売れています。本格的な寒さを前に、冬のおしゃれを気軽に楽しもうと小物アイテムが人気のようです。
■箱崎さん
「ことしはコートやマフラーがやや遅い動きになっていますけども、気温に期待しながら待っているというのは正直なところですね。」
また、福岡市博多区の生活雑貨店を尋ねました。
■ハンズ博多店・川岡由以さん
「手袋が結構増えてきています。」
■中村キャスター
「たしかに数が多いですね。」
■川岡さん
「コロナ禍が明けて外出される方が増えているので、ちょっと種類を増やして、いろんなお客様に合う手袋をご提案できたらと思います。」
こちらの店では、防寒グッズを去年の1.2倍に増やしましたが、現状は「想定外」と話します。
■川岡さん
「去年よりも30%増くらいの売り上げを見越しているけど、今のところぐっと伸びている感じはしない。」
特に12月に入って売れ行きが伸び悩んでいるということです。
■川岡さん
「暖かい日が続いてしまうと防寒系が売れなくなって不安かなと思いますが、クリスマスなどでの贈り物で買われる方が多いことを願っています。」
今シーズンは暖冬傾向とみられています。本来の冬の訪れを願う声があがっています。
気温の今後の見通しです。
今月に入って最高気温は右肩上がりです。
福岡市で見てみると、1日は最低気温が7.5℃、最高気温が9.6℃と、冬らしい気温でしたが、最高気温については日に日に上がり、5日は16.0℃、6日は16.8℃でした。
さらに9日・10日の土日は20℃を超える予想で、その先も20℃近くまで上がるとみられています。
気象庁の1か月予報では、九州北部の気温は平年よりも高くなるとなっていて、“暖冬”が見込まれています。