【保険金殺人】無罪主張の男「被害者が枕元に現れる」裁判員にも語りかける 検察「会社の赤字や競艇の損失で多額の現金を欲した」無期懲役を求刑 福岡地裁
叔父を車でひいて殺害し保険金をだまし取った罪に問われている男に19日、検察は無期懲役を求刑しました。
殺人や詐欺などの罪に問われているのは、元保険会社社長の松成英一郎被告(57)です。
松成被告は3年前、福岡県うきは市の空き店舗の駐車場で叔父の西村一敏さん(当時64)を乗用車で複数回ひいて殺害し、事故死したように装って保険金およそ1500万円をだまし取ったとされています。
これまでの裁判で松成被告は「私は殺害していないし現場にも行っていない」と無罪を主張していました。
19日の論告求刑公判で検察は「被告は会社の赤字や競艇の損失で多額の現金を欲する状況だった。人の命を金に換える残忍かつ冷酷な犯行」と、松成被告に無期懲役を求刑しました。
裁判長に“最後に言いたいこと”を尋ねられた松成被告は「いまでも西村さんが自分の枕元に現れる。無罪になって成仏してもらわんと」と話しました。
さらに裁判員に「暴走するえん罪列車に絶対に乗ってはいけません。皆さま方の正義を信じています」と語りかけました。
判決は今月28日に言い渡されます。