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夏バテの食欲不振を解消へ 管理栄養士に聞く! 爽やかで何度でも作りたくなるレシピとは!?【かけこみクリニック・テレビ派】

2024年9月6日 7:00
夏バテの食欲不振を解消へ 管理栄養士に聞く! 爽やかで何度でも作りたくなるレシピとは!?【かけこみクリニック・テレビ派】

お盆を過ぎても気温30度越えの暑さが続いていますが、だるさや食欲不振など、夏バテしていませんか?夏バテの仕組みと、管理栄養士に教わった夏を乗り切るための夏バテ解消レシピについて、心療内科医の長井敏弘先生が詳しく解説します。

街で食欲や夏バテについて聞いてみると、「食欲はなく、汁気があるものばかり」「あまり食べられない。いつものように水分も摂れない。」「家から外に出た時にバテやすくなる。体力が続かないとは思う。」「そうめんを食べている。」「疲れやすい。」との声が多くありました。暑さで疲れが溜まった体のためにも、日々の生活や食事を工夫することが大切です。

■心療内科医 長井敏弘先生
「『夏バテ』は病名ではありません。医学的にも裏付けていません。『夏バテ』は自律神経が疲れた状態を言います。自律神経は、暑い時に体を冷やしたり、クーラーで体を冷やしすぎないように働き、人間の体温を35度から37度ぐらいに保つために、一番大切な役割をしています。そのために、体の中で一生懸命頑張って「疲れた…」の状態になるのが、夏バテの状態だと思ってください。」

■心療内科医 長井敏弘先生
「「交感神経」と「副交感神経」の名前をよく耳にすると思います。この2つはともに「自律神経」です。自律神経は、24時間自動で体調を管理してくれる、本当に助かる神経です。交感神経は、心臓を早く動かして体温を上げ、逆に副交感神経は、心臓の動きを遅くして体温を下げます。「体温調節」と単純に考えますが、心臓に関係しているためエネルギーが必要となります。」

■心療内科医 長井敏弘先生
「そのエネルギーは、「食べること(糖質・脂質)」と「空気を吸うこと(酸素)」で作られます。体温を調節するためには、このエネルギーが必要となります。 そのためには「ビタミンB群」の作用が非常に大事になります。」

管理栄養士が教える『簡単!夏バテ解消レシピ』!

このように、夏バテ対策で大切になるのが「食事」です。今回は、夏バテで食欲がない時でも食べやすいレシピを、管理栄養士で、安田女子大学管理栄養学科教授の渡邉喜弘(わたなべ・よしひろ)先生に教えて頂きました。

今回作るのは夏バテに効く『冷しゃぶ』です。材料は、豚肉140g・モヤシ100g・ニンジン30g・キュウリ40g・ワカメ2g・タマネギ20g・ミニトマト2個・モッツァレラチーズ40gと、具だくさんです。梅ダレの材料は、ねり梅15g・めんつゆ20g・酢10g・白ゴマ2gとなります。

まずは、洗ったニンジンの皮をピーラーでむきます。「皮の部分を使うのが、今回の料理の良いところ」だそうです。皮には、食物繊維やビタミンが豊富に含まれています。

そして、キュウリも同様にピーラーで薄切りにします。

■安田女子大学管理栄養学科 渡邉喜弘教授
「このようにして氷水につけます。すると、パリっとします。」

■広島テレビ 井上沙恵アナウンサー
「やっぱり夏にお野菜を食べるのは、重要ですか?」

■安田女子大学管理栄養学科 渡邉喜弘教授
「重要です。食物繊維が入ってると、腸を刺激してくれるんですね。腸をきれいにすると、栄養素がいっぱい入ってくれる。栄養素が入ってくれると、夏バテ対策にも良いです。」

夏バテ対策に特に大事なのが、豚肉だそうです。

■安田女子大学管理栄養学科 渡邉喜弘教授
「豚肉は、ビタミンB1が含まれていて、そのビタミンB1を摂ると燃焼します。何を燃焼させるかというと、ご飯や麺などの炭水化物です。そういうことをやりたいんですね。そうすると、夏バテ予防に繋がります。」

次に、沸騰したお湯でピーラーで薄切りにしたニンジンとモヤシを茹でて、氷水につけます。

そして、同じ鍋でメインの豚肉、さらにはワカメも茹でます。

■広島テレビ 井上沙恵アナウンサー
「冷しゃぶに、なぜワカメを入れるんですか?」

■安田女子大学管理栄養学科 渡邉喜弘教授
「ミネラルを摂りたいんですよね。ワカメは食物繊維が多いです。」

茹で上がったら、最後に盛り付けです 。

そして仕上げに入れるのが、ねり梅やめんつゆ、酢を組み合わせた梅ダレです。

■広島テレビ 井上沙恵アナウンサー
「梅には、どんな効果があるんですか?」

■安田女子大学管理栄養学科 渡邉喜弘教授
「クエン酸が入っていましてね、疲れが取れると言われてるんですよ。」

調理開始からおよそ10分で、出来上がりました。実際に頂いてみると…

■広島テレビ 井上沙恵アナウンサー
「梅味がさっぱりで、おいしいです!ひんやりしていて、食欲がない夏にも食べられそうです。これを食べれば、しっかり栄養が摂れるという安心感もあって、私も作ってみたいなと思いました。」

■心療内科医 長井敏弘先生
「先述したように「豚肉」は、ビタミンB1がたくさんあります。ビタミンB2もあります。これが糖質・脂質をエネルギーに変えるために絶対必要です。そして「梅」は、胃腸を活発にします。神経は腸にすごく関連しています。自律神経も一緒で、弱ってしまうと、腸も弱ってしまう、胃も弱ってしまう、だから、食欲は低下します。「梅」によって、胃腸を活発にしようということで、全部理にかなっています。」

■広島テレビ 井上沙恵アナウンサー
「胃腸の働きのこともありましたが、つい冷たいものを食べたくなる夏ですが、食べすぎてしまうと、胃腸の働きが弱くなってしまうので、注意が必要とのことでした。「そうめんを食べる」という街の声もありましたが、やはり野菜も一緒に摂ることが大切ですね。」

■心療内科医 長井敏弘先生
「そうですね。トータルで食べることが大事なことです。1つだけは良くないです。」

■広島テレビ 井上沙恵アナウンサー
「渡辺先生も「食事で栄養を摂らないと体が壊れていってしまうので、食べられるものを少しずつでも食べてほしい。」とのことでした。」

夏バテ対策に必要なものは「食事」だけではない!

■心療内科医 長井敏弘先生
「とはいえ、食事だけに頼ってはいけません。夏バテに一番効くのは、「軽い運動」です。体がしんどい時こそ、運動をして汗を出す。汗を出すことは、自律神経を刺激します。「軽い運動」で血液循環、自律神経が我々の体の血液循環になっています。その負担を軽くできるのは「軽い運動」に加えて「入浴」です。そして、夏の暑さで結構汗をかきますので、汗で水分がなくなると、体がしんどくなります。「水分をしっかり補給」しましょう。先程から繰り返しているように腸が大事なので、ヨーグルトや納豆などの「発酵食品」もしっかり食べましょう。最後に豚などでしっかり「ビタミンB群」を摂ってください。以上をしっかり守って、夏バテを解消しましょう。」

まだまだ暑い日が続きます。しっかり栄養を摂って、残暑を乗り越えたいですね。

【テレビ派 2024年8月27日放送】

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