強い台風10号は、長崎県雲仙市付近にあって、1時間に約15キロの速さで北へ進んでいます。

中心の気圧は980ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートル、最大瞬間風速は45メートルです。

台風10号は、8月31日ごろ、徳島県に接近する見込みです。

26日の降り始めから29日午後5時までの降水量は那賀町木頭で451ミリ、上勝町で336ミリ、海陽町で117ミリなどとなっています。

台風の動きが遅いため、長時間にわたって大しけとなり総雨量が多くなるおそれがあります。

県内で31日午後6時までに予想される降水量は、多い所で北部200ミリ・南部300ミリとなっています。

線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。

29日夜のはじめ頃から31日にかけて、海上では非常に強い風が吹く見込みです。

台風の進路によっては、30日昼前から31日にかけて暴風となる可能性があります。

29日に予想される最大風速は、陸上15メートル・海上20メートル、波の高さは北部5メートル・南部6メートルとなっています。

気象台では土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、うねりを伴った高波への厳重な警戒を呼び掛けています。

すでに避難情報が出ている自治体があります。

佐那河内村全域の約900世帯、2100人に避難指示が出ています。

また海陽町、牟岐町、吉野川市、三好市、美馬市、美波町、神山町、東みよし町、阿南市、那賀町、上勝町の11市町に高齢者等避難が出ています。

交通機関にも影響が出ています。

空の便で、日本航空は東京線が31日までの上下14便、福岡線も29日と30日の7便が欠航です。

また全日空の東京線も、29日と30日あわせて11便が欠航を決めています。

JR四国では、29日の牟岐線と高徳線、それに徳島線の一部に運休が出ました。

30日は徳島県内全線で運休となります。

また阿佐海岸鉄道のDMVが、31日までの運休を決めています。

高速バスは、徳島バスが9月2日までの東京便の運休を決めているほか、一部未定の便を除いて30日と31日の全便運休を決めています。

JR四国バスも、29日の東京便、名古屋便の一便ずつと、30日と31日の全便の運休を決めています。

海の便、南海フェリーは、30日と31日の上下合わせて14便、オーシャン東九フェリーは31日までの上下6便で欠航を決めています。

また、31日に鳴門ポカリスエットスタジアムで予定されていたJ2リーグ第29節、徳島ヴォルティス対清水エスパルスの試合は、中止が決まっています。

（8月29日午後5時時点）