被爆2世が講演会で亡父の被爆体験を初めて語る「これほど恐ろしく悲しいことを…」
広島と長崎に落とされた原子爆弾で被爆した人たちの体験を語り継ごうと、熊本市で講演会が開かれました。
講演会を開いたのは「熊本被爆2世・3世の会」で、約100人が参加しました。
会では、高校生平和大使がノルウェーで開かれた日本被団協のノーベル平和賞授賞式に参列したことなどを報告しました。
講演会を開いたのは「熊本被爆2世・3世の会」で、約100人が参加しました。
会では、高校生平和大使がノルウェーで開かれた日本被団協のノーベル平和賞授賞式に参列したことなどを報告しました。
広島在住の被爆2世・福島芳栄さん(52)は、父・義隆さんが10歳の時、間一髪で原爆の爆風の直撃を免れた経験や長年の思いを書き残した文章を紹介しました。
被爆2世・福島芳栄さん(52)
「すごく大きな鏡で太陽を反射されたように目の前がパッとまぶしく光った。私はその後の人生でもこれほど悲惨で恐ろしく悲しいことを見たことがありません」
福島さんは父親の文章について「語ることで家族に苦しみを抱かせないかと後世に語り継ぐことへの葛藤が感じられた」と話します。
また福島さん自身も差別や健康への不安などからこれまで両親から聞いた話を語っておらず、講演は初めてだということです。
全国の被爆者の平均年齢は85歳を超え、体験の継承が課題となっています。
最終更新日:2025年3月9日 17:59