同性どうしの結婚を認めないのは憲法に違反するとして、熊本市の同性カップルなどが国を訴えた裁判で、原告側は26日、最高裁に上告しました。

この裁判は、福岡と熊本に暮らす同性カップル3組が同性婚を認めないいまの民法などの規定は憲法に違反するとして国に損害賠償を求めたものです。

2審の福岡高裁は今月13日、「同性どうしが婚姻できる法制度を設けないことは幸福を追求する道を閉ざしてしまう」などとして幸福追求権を保障した憲法13条に違反するという初めての判断を示したほか、法の下の平等を定めた憲法14条などにも違反すると判断しています。一方で、損害賠償請求は棄却しました。

原告側は26日、国会が同性婚を可能にするための立法を怠っているなどとして早期の法制化をもとめ、最高裁に上告しました。

■熊本在住の原告　こうぞうさん（42）
「高裁判決を受けても政府は立法に動きだす姿勢が全く見えませんので本日の上告になっております」

■熊本在住の原告　ゆうたさん（41）
「声を上げるのを止めてしまうと今の国の姿勢では何も変わらないだろうなというのは間違いないと思うので引き続き自分のできることをやっていきたい」

同性婚をめぐる裁判は全国で続いていて、高裁の判決後に上告するのは札幌、東京に続き3件目です。