熊本で線状降水帯のおそれなくなるが土砂災害に警戒を 苓北町では土砂崩れや倒木
熊本県内では線状降水帯発生のおそれはなくなりましたが、この後も激しい雨が降るおそれがあります。気象台は引き続き土砂災害に警戒するよう呼びかけています。
梅雨前線と暖かく湿った空気の影響で、県内は15日も大雨となり、1時間降水量は上天草市松島で37ミリ、人吉市で30ミリを観測しました。
県内での線状降水帯が発生の可能性はなくなりましたが、この後も多い所で1時間に40ミリの激しい雨が降ると予想されています。また、16日正午までの24時間雨量は多い所で80ミリとなっています。午前11時現在、熊本市や人吉市、水俣市など9つの自治体で高齢者等避難が出されています。
この雨で、苓北町の広域基幹林道苓北天草線では、土砂崩れや倒木が発生しました。砂防ダム工事現場の横の崖が高さ10メートルほど崩れて土砂と倒木が道路をふさぎ、通行止めとなっています。工事関係者は、「昨日は休みで来ていなかったのでわからないが、昨日はかなり雨が降っていた」と話していました。
また、交通機関にも影響が出ました。九州新幹線が熊本と鹿児島中央の間で、肥薩おれんじ鉄道が八代と鹿児島の川内間で始発から運転を見合わせています。
気象台は、これまでの雨で地盤が緩んでいる所があるとして土砂災害に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水に注意するよう呼びかけています。