凶悪事件発生時に医療チームが現場へ 熊本県警が4医療機関とIMAT派遣協定
立てこもり事件など、けが人が想定される凶悪事件に備えて、県警と県内の4つの医療機関がIMATと呼ばれる医療チームを派遣する協定を結びました。
県警とIMATの協定を結んだのは、熊本赤十字病院など県内4つの三次救急救命医療機関です。「事件現場医療派遣チーム・通称IMAT」は、立てこもり事件や通り魔による連続殺傷事件など、けが人が想定される事件が発生した場合に派遣される医師と看護師、救急救命士のチームです。
県警などによりますと、全国の都道府県警と医療機関がIMATの協定を結ぶのは2日までに15件ありますが、複数の医療機関と同時に協定を結ぶのは例がないとしています。
県内では2006年11月に熊本市南区城南町の住宅に猟銃を持った男が人質を取って立てこもり、捜査員など6人が重軽傷を負う事件が起きました。県警によりますと、IMATの出動が想定される過去のケースは、この城南町の事件をはじめ、過去に10件前後の事件が挙げられるということです。
■熊本赤十字病院 平田稔彦院長
「立てこもり事件があった場合、いつ解決するか、人質がいつ解放されるかわからないですよね。4つの医療機関で分担してやるっていうことで非常に対応がスムーズになるんじゃないかなと考えています」
IMATの運用は新年度からですが、必要があれば年度内でも運用するということです。