北陸新幹線で自動運転の試験走行 “速度調整から停車まで”コンピュータで全制御
速度調整から停車まで全てコンピュータが行います。金沢から富山の間で自動運転による新幹線の試験走行が行われました。その狙いと効果は?
JR西日本は、より安全で効率的な鉄道運営を目指し、JR東日本と共同で自動運転の実現に向けたシステム開発を進めています。
山下 実々 記者:
「今、運転手が出発ボタンを押しました。車両が動き出します」
今回は精度の向上のため、北陸新幹線の富山から金沢間を試験走行しました。
山下 実々 記者:
「運転手は加速するレバーを握っていませんが、列車はどんどん走行しています」
出発や緊急停止の操作は運転士が担いますが、速度の調整や停車はすべて自動。安定して消費電力量が少ない走行が可能になり、5%から10%ほどの節電効果も期待できます。更には…
JR西日本鉄道本部新幹線本部・折中 啓也 本部長:
「車内で何かトラブルがあったときの対応を車掌とともに行うことができるようになる。お客様の安全性が向上するということを1番に考えています」
また、将来的な運転士不足解消への切り札としても期待されています。
JR西日本鉄道本部新幹線本部・折中 啓也 本部長:
「我々が与えられている課題、少子高齢化が一番大きいですが、社会的な問題を解決する一助になればと考えています」
JR東日本新幹線統括本部・池田 裕彦 本部長:
「スピードだけでなくて安全性や快適性、信頼性ですとか、そのためにも自動運転を含めて、いろんな開発を進めていきたい」
新幹線の自動運転は、2029年度に敦賀金沢間での導入を目指しているということです。