【ハロウィーンにむけ警戒強化】夜に繰り出す若者と「補導」の現状 仙台市中心部の少年の補導数は去年に比べ254件増加(仙台市)
警察によると、仙台市中心部の少年の補導数は去年に比べて254件増加している。
ハロウィーンにむけた警戒強化の中、夜に繰り出す若者と「補導」の現状を取材した。
先週10月20日(金曜日)のJR仙台駅。
夜のまちをパトロールする仙台中央警察署・少年健全育成官の高橋美雪さん。
少年健全育成官・高橋美雪さん「最近は、ペデストリアンデッキでの喫煙と深夜徘徊がすごく増えていて、去年と比べものにならないくらい増加している状況です」
「少年健全育成官」は事件捜査などを行う「警察官」ではなく、問題行動を行う若者をケアし更生に導く「警察職員」だ。
高橋さんは、警察官と共に、週に1度仙台駅周辺を歩き、若者の様子を見守っている。
17歳の高校生「たばこの何がいけないんですか?」
9月末時点で、仙台中央警察署管内の補導数は980人で、去年同時期に比べ254人増加している。
特に増加率が高いのは「喫煙」で、去年の7.9倍にのぼる182人が補導されている。
ほかにも、15歳以下の学生が午後6時を過ぎてゲームセンターで遊ぶなど「不健全娯楽」の補導数も増加しているという。
この背景としてあげられているのが「新型コロナの5類移行」。
仙台中央警察署・千葉博光生活安全課長「子どもたちの活動も、コロナウイルスの影響がなくなったことによって活発化していると思われますので その影響も少なからずあると思います」
感染対策による行動に制限があった「コロナ禍」の生活が終わりつつある今、ストレスを発散するかのように若者の「不良行為」が増えているという。
犯罪やトラブルに巻き込まれる前に、若者を正しい道へ導くために。
高橋さんは、若者のケアには非行に走る「行動」だけでなく「心のうち」の悩みや家族関係などひとりひとりに寄り添って話を聞くことを心がけている。
少年健全育成官・高橋美雪さん「今の子たち、外に気持ちを出せない感じかなって。内に秘めちゃって、外で悪いことしてる分は見えやすくていいんだけれども、心の中で1人で抱えてる子が多いという気がします」
本来は、若者も含めてみんなが楽しむことができるはずのハロウィーン。
警察は、若者の行き過ぎた行動を抑えるため警戒を強化するとともに、行政と連携して心のケアにも力を入れていくとしている。