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長生きの秘訣は楽しい交流&運動「生きがいのある高齢者に」“通いの場” 平戸市の取り組み《長崎》

2024年9月12日 6:45
長生きの秘訣は楽しい交流&運動「生きがいのある高齢者に」“通いの場” 平戸市の取り組み《長崎》

9月16日は長寿を祝う「敬老の日」。

住民が主体となって取り組み、高齢者が運動や交流などを楽しむ「通いの場」を取材しました。

いつまでも健康で長生きを。活動の輪が広がっています。

(アナウンス)
「おめでとうございます」

今年7月、平戸市で “通いの場” 100団体目のお祝いが行われました。

田平町の山内地区の山内百桜会です。

(山内百桜会 大内和子代表)
「(参加者は)夫婦単体や一人暮らしが多い。楽しみに来て、元気になっていきたい」

厚生労働省が2014年から、介護予防事業の一環として提唱している “通いの場” 。

県内では平戸市がいち早く 推進する自治体に認定され、市が普及を進めてきました。

その1団体目は、職人町の住民が設立した「職人町いきいきサロン」。

2015年1月に平戸市初の “通いの場” として活動をスタートしました。

毎週1回 開催し、1時間半の活動を続けています。

設立当初から10年間参加している人は。

(職人町いきいきサロン 酒井砂値子 代表)
「1人暮らしの人が多いから そういう人との交流ができる場が、どこにも誰にも気を遣わずにできるっていうのが1番いい」

歌を歌っている女性は、林 幸子さん 95歳。

市内100団体の“通いの場”参加者のうち、最高齢です。

(林 幸子さん(95))
「ここに来ると楽しい。最高にいい生活をしている。病気をしないこと、いい方ばかりなので、1年でも長生きしたい」

平戸市は“通いの場”のテーマを「高齢者が誇りをもって自分らしく、住み慣れた地域で暮らしていく環境づくり」としています。

市内の人口は 今年4月1日現在、約2万8000人。

このうち 4割ほどが65歳以上の高齢者で、高齢化が進んでいます、

1人ひとりの健康状態の把握が難しい中、“通いの場”の活動が高齢者の支援につながり、効果も出ていると話します。

(平戸市長寿介護課 本山 勝也さん)
「要介護になる前の状態の方々を、どうやって支援するかっていうことは非常に重要なこと。介護認定率、認定者数が事業を始めてから、徐々に徐々に減ってきている」

また 高齢者同士が毎週顔を合わせることが、お互いの見守りにもつながっているそうです。

(平戸市長寿介護課 本山 勝也さん)
「誰か来てないってなれば、体調崩しているのかなっていう発想になる。迎えに行ってみたり、声をかけてみたり、まさに相互見守り。
高齢者が高齢者同士で見守りにつながっている。少し体が弱くなっているとなると、包括支援センターに相談が届いて、個別に対応もできる」

運動だけでなく、独自の取り組みを行う団体も。

大久保町の「神崎さくらの会」で活動する藤原 健一さん76歳は、自宅の庭で、トウモロコシやキュウリなど 10種類以上の野菜を育てています。

(神崎さくらの会 藤原 健一さん(76))
「これは4月に植えて、もうずいぶん採った。11月まで採れる」

丹精込めて育てても…。

(神崎さくらの会 藤原 健一さん(76))
「こんな(量)、とてもじゃないけど食べきれない」

そこで、作った野菜を 無人販売所に置くことにしました。

会では、6年前から無人販売を始め、参加者が育てた野菜をすべて100円の価格で並べています。

午後には売り切れることもあるそうです。

(神崎さくらの会 藤原 健一さん(76))
「皆さん買っていただければ 私らもいいし、地域の人たちもいい。会の費用にもつながる」

無人販売の売り上げのうち、2割は会の資金にあてています。

(料理中の女性)
「ふくれまんじゅうです。この辺では何か集まりといえば、これを作る」

この日は まんじゅうを作り、食事会。

このほか、旅行などにも活用しているそうです。

(神崎さくらの会 里村一子 代表)
「自分たちの使うお金は、自分たちで工面して作る。みんなと一緒に食事に行ったり、そういったのができればそれが1番いい」

住民主体で運営する“通いの場”

開設して 最初の4週間は、週に1回のペースで市が決めたメニューに取り組みます。

介護予防の講話のほか、市独自の「平戸よかよか体操」もメニューのひとつ。

100団体目の「山内 百桜会」も、取り組みました。

(インストラクター)
「ゆっくり、ゆっくり」

指導にあたる介護インストラクターの小北 ゆり子さん75歳は、1団体目から100団体目までこの10年間、1人で指導を続けてきました。

(介護予防インストラクター 小北 ゆり子さん)
「無理のない体操だが、スロートレーニングをみなさんに伝えている。皆さんが協力的に自分の健康は自分で守る。全国的にみんなでできる。お金がいることではない。時間があったら自分を大事に、運動を積極的にやっていただきたい」

(山内百桜会 大内和子代表)
「時々はお菓子とお茶を飲んだり、脳トレもしようかな。楽しいことをしていかないと」

10年間100団体という節目を迎えた平戸市の “通いの場”。

いつまでも、自分らしく健康で過ごすために。

それぞれの地域で、住民主体の活動が続いています。


【NIB news every. 2024年7月23日放送より】

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