【台風10号】転倒など県内で男女7人がケガ 長崎市などには警戒レベル4「避難指示」発令《長崎》
「自転車並み」というゆっくりしたスピードで九州を北上してきた台風10号。
県内各地で被害も確認されています。
(青木雄大アナウンサー)
「台風が最接近しているとみられる午後1時頃の島原市内。強風にあおられた横殴りの雨が地面に打ち付けている」
29日昼過ぎから、県内に最接近した台風10号。
中心付近が通ったとみられる島原半島では、暴風と激しい雨が…。
折れた木の枝などが風に飛ばされ、地面に散乱していました。
最大瞬間風速は、壱岐市石田で30.3メートル、大村市では28.3メートルを観測し、いずれも8月の観測史上最大を記録しました。
佐世保市の京町アーケードでは、台風の影響で看板が落下。
風にあおられて50代の女性の頭にあたり、病院に搬送されましたが意識はあり、軽傷だということです。
消防によりますと、このほかにも強風にあおられ転倒するなどして県内で合わせて男女7人がケガをしましたが、いずれも命に別条はないということです。
雲仙市小浜町では崩れた土砂が道路をふさぎました。
県によりますと午前10時50分頃、幅50メートル、高さ10メートルにわたって崩れ、県道が全面通行止めに。
住宅の敷地にも流れ込みました。
(小林勇大アナウンサー)
「JR長崎駅内では終日運転見合わせの影響で、人がほとんどおらず、静かな朝を迎えています」
交通機関はほとんどが終日、ストップ。
JRの西九州新幹線や在来線、県営バス、長崎バスなどの路線バスが終日運休したほか、
本土と離島を結ぶ海の便や、長崎発着の空の便も、軒並み欠航となりました。
(鈴木長崎市長)
「不要不急の外出は控えるなど、暴風や大雨などへの警戒と命を守る行動を最優先に行ってほしい」
長崎市は午前11時に警戒レベル「4」にあたる「避難指示」を発令。
島原市、雲仙市、長与町、時津町にも出されています。
午後5時半現在、県内すべての市と町で364の避難所が開設されていて、約3600人が避難しています。
各地で停電も相次ぎ、大村市では信号が消えたところも…。
九州電力送配電によりますと、最大で1万2500戸が停電。
復旧作業が進められていますが、午後5時半現在でも諫早市や南島原市を中心に1万1000戸あまりが停電しているということです。