バスの安全はどう守られる? 車両からの脱出方法は 道央道で炎上のバス実況見分へ… 北海道
道央道で14日、乗客を乗せた高速バスが炎上する火事がありました。
毎日、多くの人が利用するバスで発生したバス火災に遭遇した場合、どうしたらいいのでしょうか。
バス会社が行っている、安全対策の現場を取材しました。
17日、札幌市内の観光バス会社では、3か月ごとに実施される点検が行われていました。
ここでは、自社の指定工場で、タイヤの空気圧や電気装置が正常かどうかなど、およそ50の項目にわたって点検しています。
重要なエンジン部分の点検を見せてもらうと。
(記者)Q今入れているのは?
(整備士)「エンジンオイルですね」
(記者)Q走行中に漏れることは?
(整備士)「毎回チェックしているのでないですね」
さらに、運転席にはエンジンオイルが少なくなった時だけでなく、常に残量を確認することができる、最新の設備を去年導入しました。
多くの人の命を乗せるバス。
日々の安全確認は、決して欠かすことはできません。
14日午後5時ごろ、恵庭市の道央自動車道・北広島ICと恵庭IC間で、新千歳空港に向かっていた高速バスが炎上。
バスが炎上する前、運転席ではエンジンオイルの油圧計の異常を知らせるブザーがなり、運転手が外に出て車体を確認しました。
(乗客)「私が気付いた時には、一番後部座席の窓にエンジンオイルがついているのが見受けえられたので、オイル漏れかそんな感じかなと」
バス運転手は「エンジンオイルが漏れていて、火が出た」と話しているということです。
(松田カメラマン)「焼けたバスが運ばれてきました。ほぼ骨組みだけの状態になっています。」
火は、通報からおよそ2時間半後に鎮火。
当時、高速バスには、乗客12人と運転手が乗っていましたが、全員避難して無事でした。
運行していた北海道中央バスによりますと、毎朝行う点検では、異常は確認されなかったということです。
日々の点検をしていても、起きてしまう突然の火災ー。
バス乗車中に緊急事態にあったら、乗客はどのように避難すればいいのでしょうか。
(石黒記者)「非常時に前の乗車口が使えない場合、後部座席右手にある非常口から逃げることができます」
実際に非常口を開けてみました。
(石黒記者)「カバーを外して。座席を前に。結構重たいです。そしてレバーを下げて開けます。足元にあるはしごを外へ降ろします」
非常口から出る時には、はしごに足をかけ、降りることができます。
バス会社は、車両の設備点検だけでなく、乗務員への意識付けも徹底したいと話します。
(光駿輸送株式会社 梅﨑隆一代表取締役社長)「ことが起こった時に乗務員がいかに客を安全に移動させるかというところを重点に置いた考え方を進めていきたい」
警察は19日に実況見分を行い、出火原因を調べることとしています。