クリスマスを前にピンチ!? ケーキのイチゴは争奪戦か「市場と店のほぼ取り合い」 《新潟》
クリスマスまで1か月を切り洋菓子店などではクリスマスケーキの予約が始まっています。
そうした中、ケーキに欠かせないイチゴが足りなくなるかもしれないというのです。何が起きているのでしょうか。
つややかなイチゴが乗ったショートケーキに濃厚なチョコをぜいたくに使ったチョコレートケーキ。
新潟市中央区の洋菓子店です。
クリスマスまで1か月。ケーキの予約が始まり準備を進めています。
しかし、頭を悩ませていることが……
〈パティスリー スガマタ 菅又邦子さん〉
「イチゴが足りなくなると困るのでそれだけが心配ちゃんと予定数が入ってきてくだされば」
イチゴの品不足です。
こちらの店では毎年のクリスマスシーズン、イチゴを100パック使用します。しかし、ことしは十分に購入できるか分からないといいます。
〈パティスリー スガマタ パティシエは〉
「イチゴが手に入ればいいんですけど今現在でも3日前に予約しないと入ってこないんですよ、この先どうなるのか」
何が起きているのか。
新発田市内のイチゴ農家を訪ねてみると……
〈イチゴ農家 木村健次さん〉
「この辺がまだ花がついていないイチゴがなっていない。出荷的にはまだ伸び悩んでいるところですけど」
栽培されていたのは県のブランドイチゴ「越後姫」。
大粒で甘みが強いことからケーキに使われることも多い人気のイチゴです。
しかし、見渡してみるとまだ花が咲いていない株が……
〈イチゴ農家 木村健次さん〉
「これは花芽がついてからとんだ(成長しなかった)というか花芽ができあがってくるものが暑さで花がつかなかったんですね」
ことしはお盆を過ぎても厳しい暑さが続いたため、実がなる花芽が思うようにつかなかったといいます。さらに11月ごろまで暖かい日が続いた影響で実が太る前に色づいてしまったのです。
〈JA北新潟 園芸課 小島要係長〉
「市場さんとかケーキ屋さんから注文をいただくんですけどほぼ“取り合い”の感じで出荷日になると朝から電話で催促をもらうんですけどなかなかちょっと対応できない状況です」
JA北新潟によると新発田市や聖籠町ではイチゴの収穫量が例年の6割ほどに……
この時期は需要も高まることから“取り合い”が起きているというのです。
〈JA北新潟 園芸課 小島要係長〉
「今の現状ではこういう状況ですけど年内作型の生産者も人数も増えましたので今後、(出荷量が)増えてくることを期待しています」
新潟市中央区の洋菓子店です。
多くの人にクリスマスケーキを楽しんでほしい。イチゴが安定して入荷することを願っています。
〈パティスリー スガマタ 菅又邦子さん〉
「早くイチゴに育ってほしいです。それだけです。ケーキを食べてクリスマスをみんなで楽しく過ごしてもらえれば嬉しいです」
クリスマスを前に頭を悩ませるイチゴの品不足。
JA北新潟ではクリスマスまでには出荷数を伸ばしていきたいとしています。