アーティスティックスイミング和田彩未選手と小林唄選手 初の五輪でメダル獲得を「笑って長野に帰って来られるよう頑張る」
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パリオリンピックの開幕まであと3日に迫りました。注目の県勢を23日からシリーズで紹介していきます。1回目はアーティスティックスイミングの和田彩未選手と小林唄選手。「互いの存在があったからここまでこれた」と強い絆で結ばれた2人は初のオリンピックでメダル獲得に挑みます。
音楽に合わせて水の中で演技し、完成度や芸術性などを競うAS=アーティスティックスイミング。
長野市内のプールを拠点とするクラブから21歳のふたりがオリンピックの切符をつかみました。千曲市出身の和田彩未選手と、長野市出身の小林唄選手です。
小林唄選手
「嬉しさはもちろんあったがやっと決まったとほっとした気持ちもあって。自分がオリンピックに出るというのは決まってからも実感がわかないというか」
和田彩未選手
「決まった瞬間は今の自分ではだめだというふうに思っていてとにかくオリンピックまでにみんなに追いついてしっかりチームに貢献できる演技をしなければいけないという思いがあった」
今年2月、2人は水泳の世界選手権に出場。日本チームは3位と表彰台に上りました。
5月には、2人そろって日本代表メンバーに選出。今回、パリで初のオリンピックに挑みます。
小林選手
「これはこうだよね?」
和田選手
「そうです」
小林選手「これは?」
和田選手「正面です」
学年が1つ上の小林選手と後輩の和田選手。
小林選手は技を繰り広げるときの「高さ」。和田選手は「足技の美しさ」を武器に世界と戦ってきました。
競技を始めたのは和田選手が5歳、小林選手は小学3年の時。
2人は小学生のころから同じクラブで切磋琢磨してきました。中学生の時には初めて2人でデュエットを組んだ大会で優勝。
その後も国体での優勝や日本選手権で連覇を飾るなど着実に力をつけてきました。
おととしの秋には揃って日本代表のトップチーム入り。二人一緒にオリンピックに向けて歩みを進めてきました。
和田彩未選手
「しんどい時も1人で抱え込まずに唄ちゃんと話したりできたのでここまでこれたのは唄ちゃんと一緒にやってこれたからだと強く感じます」
小林唄選手
「家族の次、家族以上にここ2~3年はずっと一緒にいる。一人じゃくじけそうなところも2人ならいろいろ共有して前に進んでこれるので心強い存在です」
日本代表に入ってからも、ハードな練習を共に支え合って乗り越えてきました。
おととし、初めて代表に選ばれてきたときと比べて今では意識にも変化が生まれたといいます。
和田彩未選手
「お姉さんたちは日本を背負っているということが見えていたが、それが、入ってすぐのころは私は見えていなくて、その中で同じ練習、同じハードな練習を積んでいくというのが一番しんどかった部分ではある。 今では日本代表として私たちがやるべきことをやるという責任をしっかり持てるようになったので」
2人とも大学進学のため上京し代表合宿や大会がない週末は長野市の所属クラブでトレーニングを積んでいます。
パリオリンピックまでおよそ1か月に迫ったこの日、クラブで本番前最後の練習を迎えました。
技の基本姿勢の確認から、演技まで…
内山まゆみコーチ
「ひざの曲げ具合!!」「合わせましょう、まず2人が」
長年、2人を指導してきたコーチのもと、技のぶれを修正し、正確性を磨きます。
小林唄選手
「振付が結構変わっていて、体に染みついていない部分が結構まだあるのであんまり(今の状態が)よくはないが早く体で慣れて演技ができるようにならなければいけないと感じる」
この日、所属クラブが開いた壮行会。
後輩たちやコーチ、保護者などが集まり、大舞台に向けてエールを送りました。
内田まゆみコーチ
「オリンピックは他の大会と違うので感じてきてほしいことはいろいろある。ぜひ何色でもいいのでメダルを取って帰ってきてほしい」
和田彩未選手
「自分の力を信じて仲間の力を信じて今までやってきたことを信じて演技してきたい。応援よろしくお願いします」
クラブの後輩は
「うれしいですし将来の夢、憧れになりますね唄さんと彩未さんは」
近くで見守ってきた小林選手の母も水着の装飾を手掛けました。
気持ちはひとつです。
小林唄選手の母 小林裕恵さん
「色々ありましたけど最後は思い切って頑張ってきてもらいたい。後悔のないように、楽しんでもらいたい」
アーティスティックスイミング2大会ぶりのメダル獲得を目指して…。
決戦の時が近づいています。
小林唄選手
「ずっと目標であったパリオリンピックメダル獲得を目指して2人で長野に笑って帰ってこれるように頑張ります」