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【暖冬】高温や強風の影響で蔵王の樹氷が全域で消滅 「胸張り裂けそう」海外からも復活願う声

2024年2月16日 18:24
【暖冬】高温や強風の影響で蔵王の樹氷が全域で消滅 「胸張り裂けそう」海外からも復活願う声

冬の山形の風物詩・蔵王の樹氷にも暖冬の影響が直撃しています。15日までの高温や強風の影響で樹氷が崩れ、ほぼ全域で消滅した状態となっています。

蔵王ロープウェイによりますと、16日朝、地蔵山頂駅に来た職員が樹氷が崩れているのを確認しました。
蔵王の樹氷は、空気中の水分がアオモリトドマツに付着して凍ったもので、12月下旬ごろから1月下旬にかけて成長します。例年、3月始めまでが見ごろとなっていますが、ここ数年は地球温暖化の影響で、2月下旬に気温が氷点下にならない日もあり、そうした場合は一部の樹氷が崩れ落ちることもあったといいます。
一方、今回は蔵王のほぼ全域で樹氷が崩れ消滅している状態だということです。この日蔵王を訪れた観光客はー。

観光客「(旅行の目当ては?)樹氷と温泉。育っていないとは聞いていたが…」
「あんまり樹氷が無かった。2時間ぐらい並んで樹氷が少ないとやっぱり残念」
「また樹氷が育った時にスキーやスノーボードをしに来たい」

世界的にも有数の存在となっている蔵王の樹氷の事態にネット上では消滅を惜しむ声が国内外から上がっています。

「胸が張り裂けそう!」「なんてこった、雪がまた降って気を覆ってくれたらいいのに!」

蔵王ロープウェイによりますと、地蔵山頂駅周辺では3日ほど前から一部が崩れ始めていたといいます。また、15日夜は気温が氷点下にならず雨が降っていて、広範囲で崩れ落ちたとみられています。
樹氷研究の第一人者で山形大学の柳沢文孝名誉教授は今シーズンの蔵王の樹氷について、暖冬のほか、低気圧の影響を大きく受けたと分析しています。

山形大学・柳沢文孝名誉教授「ことしの特徴は南岸低気圧が多かったこと。日本の南側を低気圧が通ると南側から暖かい空気が入ってくる。全体として暖冬と南岸低気圧という2つの影響で樹氷の成長も遅く、今回崩れた」

今シーズンの樹氷復活についてはー。

山形大学・柳沢文孝名誉教授「ことしはこれから寒波が来ることは来ると思うが、数日間程度の寒波だと樹氷まで成長しない。これから復活は厳しいんじゃないか」

蔵王ロープウェイは16日夜予定していた夜間の樹氷ライトアップや雪上車でのツアーについて中止としました。17日以降の実施については樹氷の状況を見て判断するとしています。

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