工場排水から基準超の「六価クロム」装置の不具合が原因 県が立ち入り 山梨・南アルプス市

県は7日、南アルプス市の工場の排出水から国の基準値を超える有害物質「六価クロム」が検出されたと発表しました。
排出水から基準値を超える六価クロムが検出されたのは、南アルプス市吉田の「日立Astemo 第一工場」です。
県によりますと、3日の排出水を工場が自主的に調査した結果、排水基準値の0.05mg/Lを超える0.07mg/Lの六価クロムが検出されました。六価クロムは発がん性物質で
工場では六価クロムによるメッキ処理を行っていて、その工程で発生する蒸気を排ガス処理装置で洗浄しています。しかし、この装置に不具合があり、六価クロムを含む蒸気がそのまま、排気口から外へ漏れ出しました。その一部が工場の屋根などに結露し、雨水とともに工場の排水として流出したということです。
県は6日に工場の立ち入り検査を行い、排ガス処理装置に原因があることを確認。工場に漏出防止対策を指示しました。8日に再度、立ち入り検査を行うとともに排出水や周辺の河川の水、土壌などの検査を行います。