【速報】「まだ実感湧かない。SNSは県政を理解してもらう上で重要だった」斎藤元彦氏が一夜明け会見「民意を得たので職員の皆さんは一緒にやっていくのが地方公務員の責務」文書問題への対応は「適切かつ法的にも問題なかった」
17日に投開票が行われた兵庫県知事選挙で「再選」を果たした前知事の斎藤元彦氏(47)が、一夜明けた18日、報道陣の取材に応じ、「少しまだ実感が湧かない面がある。大変厳しいスタートから、ここまでの選挙戦を皆さんの力を借りてできたことをうれしく思います。本来であれば予算が佳境になる時期で、県職員と議論して来年度予算に向けた準備をする」と語りました。
18日午後1時ごろ、選挙事務所で取材に応じた斎藤氏は、職員や議会との関係を問われると、「県議会や県職員のみなさんと関係もう一度前に進めるのが大事。今回の選挙でも、有権者の関心は文書問題も争点だったが、県の政策・公約への関心、これまでの斎藤県政への実績の関心が高かった。いい政策を進めることが大事で、県職員や県議会も同じ思いだと思うから、議論・コミュニケーションをとりながらやっていく」と語りました。
その上で、県議会については「県議会も民意を受けた後で、どういった関係性になっていくかも見定めさせていただく」と語り、県職員に対しても、「民意を得たので、職員の皆さんは知事部局として一緒にやっていくのが地方公務員の責務」と話しました。
元幹部職員への告発をめぐる対応について、斎藤氏は「これまで説明しているとおおり、県としての対応は適切かつ法的にも問題なかったというのが私の見解」と述べ、百条委員会などの調査については「必要に応じて私も調査に協力していくが、一方で県民の皆さんは施策・公約への関心が高いので、来年度予算に力を入れていくのが大事」と述べました。
■SNSについて「非常に大きなポイント。斎藤県政を理解してもらう上で重要だった」
17日の知事選で、斎藤氏は111万3911票を獲得。自民の一部県議や県下の市長の有志らが支援を表明していた前尼崎市長の稲村和美氏(52)に13万票以上の大差をつけての勝利となりました。
ネット上で支援の輪を広げるなど、終盤にかけ支持を加速度的に拡大させたことが勝因の一つとなり、投票率は55.65%と、前回選挙より14ポイント以上上昇し、有権者の関心の高さが際立つ結果となりました。
再選を果たした斎藤氏は17日夜、「(支援が)こんなに広がり、SNSのプラスの部分を感じた。県民の一人一人が『何が真実なのか』『どうあるべきか』というのを判断頂いた。まさに県民一人一人の勝利だと思う」と語っていました。
一夜明けた18日の会見で、斎藤氏は「SNSは今回の選挙では非常に大きなポイント。草の根的に私の政策を整理してくれたり、動画を発信してくれりした方もいて、斎藤県政を理解してもらう上で重要だった」と振り返る一方、『NHKから国民を守る党』の立花氏が「合法的に斎藤氏の当選を応援する」としてSNS上で活動したことについて、「(立花氏は)選挙中も関係していない。文書問題に関する情報についてコメントする立場ではない」と述べました。
その上で「視聴者や県民がいろいろなメディアを見て判断した選挙だった。(パワハラなどの疑惑や不信任決議など)私はメディアの批判は真摯に受け止めるが、(有権者の)メディアの見方はそれぞれだったと思う」と語りました。
■不信任決議突き付けた県議会と「パワハラ見た・聞いた」職員 信頼回復は―
斎藤氏は改めて知事として19日に県庁に登庁し、当選証書を受け取る予定ですが、“パワハラ”などの疑惑をめぐる県議会の百条委員会や第三者委員会の調査は継続中で、当面はこの問題への対応や、全会一致で不信任を決議した県議会との向き合い方が課題となります。
さらに、百条委員会が実施した約9700人の県職員を対象にしたアンケート調査では、約4割の職員が斎藤氏の“パワハラ”を「見た・聞いた」などと回答する中、県政の実務を担う県職員との信頼回復も急務となります。
斎藤氏は17日夜「改めて、文書問題で県民の皆様に県政への不安を与えたことは大変申し訳なく思います」と述べる一方で、「県職員との関係の再スタートし、県議会と政策をしっかり前に進めていく。首長との信頼関係をもう一度講じていく。あらゆる県民の皆様と『オール兵庫』で県政を前に進めるのが大事だ」と語っていました。