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【台風10号解説】「最大瞬間風速はトラック横転レベル、一言で言うと迷走」最新の進路予想と勢力は?

2024年8月26日 19:39
【台風10号解説】「最大瞬間風速はトラック横転レベル、一言で言うと迷走」最新の進路予想と勢力は?

 気になる台風10号の進路です。関西への影響が非常に気になります。
(解説:蓬莱大介 気象予報士)

 今回の台風は一言で言うと「迷走台風」です。

 衛星画像です。
 23日(金)の段階では東日本の方に動く可能性もありました。小笠原諸島とグアムの間で台風が渦を巻いています。これが週末のうちに西へと進路を変えてきました。現在、奄美群島の東の海上に台風の中心があります。

 ポイントは、台風の中心がどこかということと、台風の中心から離れていても雲がありますよね、南からの湿った空気の影響です。

 台風から離れていても高温多湿な空気が南から入ってきているので、昨日25日も激しい雷雨がありましたが、今週は台風から離れていても、近畿南部を中心に大雨の恐れがあります。

 最新の進路予想です。

 30日(金)の午後3時、台風の中心が、もしこの予報円の真ん中を進んだとすると、四国のあたりになりますが、まだまだブレ幅があります。近畿に接近する時間、また日本海に行くのか、直撃なのか、太平洋なのかというブレ幅があります。

 週末になぜ西寄りへ進路を変えてきたのかというと、沖縄の南の海上に、上空の低気圧がありまして、これに引っ張られて西寄りへ進路を変えてきました。でもこの低気圧も、この後消えていきます。

 となると、太平洋高気圧の縁を回るはずなんですが、離れてしまっているので、その縁を回れない。じゃあ、偏西風はどこを吹いているかというと、北海道の北を吹いている。

 ということは、台風を流す風がない。台風自身の風の回転で、動く駒がどこ行くか分からないように、北へと流れていくというような状況です。気象庁が26日緊急会見しましたが、予想にまだ大きなブレ幅があるということです。

 いま分かっているのは、28日(水)から29日(木)にゆっくりと九州へ接近し、上陸する可能性があるということです。

 30日(金)の予報円のどこかに台風が進んでくるんですが、今の予想では、近畿地方は30日(金)の午後あたりに、日本海なのか瀬戸内海なのか太平洋なのかに影響が出そうです。

 日本海に台風が進むと、北部を中心に影響が出ます。真ん中を通って大阪直撃という可能性もゼロではない。そして太平洋側を通ると、南を中心に大雨になります。エリアによってだいぶ変わってきます。進む位置によって変わってきます。

 28日(水)に非常に強い勢力で近づいてくる。ただ、時速10キロ以下でゆっくり進みます。最大瞬間風速は中心付近で60メートル、トラックが横転するレベルです。それがゆっくりと近づいてきます。

 きょう26日のポイントは、台風は非常に強い勢力で接近し、動きが遅いので、九州を中心に影響が長引く。台風の右側は、南風によって中心が九州だとしても、近畿は南部を中心に大雨になる。離れたところでも大雨に警戒が必要です。

 明日27日は、台風から離れていても、南から湿った空気が入り、近畿南部を中心に多いところで100ミリの大雨が予想されます。近畿北部、近畿中部でも高温多湿な空気が入りますので、急な激しい雨や落雷に明日も注意が必要です。

 週間予報で見ますと、明日27日も京阪神は晴れ間もあるんですが、気温が34℃でめちゃくちゃ蒸し暑い。早ければ午前中から急な雨の可能性もあります。南部に関しては、今週は大雨警戒。今のところ言えることは、30日(金)前後に台風が接近し、大雨に南部を中心に厳重警戒をしてください。

 今後も最新の情報を確認するようにしてください。

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