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【気象解説】「台風10号」今後の見通しは 列島縦断か…早めの備えを

2024年8月26日 18:04
【気象解説】「台風10号」今後の見通しは 列島縦断か…早めの備えを

28日以降、列島を縦断するおそれがある台風10号。最新の見通しを木原実気象予報士に聞きました。

■非常に強い勢力で九州接近か

強い台風10号は26日午後3時現在、発達しながら日本の南をゆっくり北上。当初の予想よりも、西寄りに進む予想に変わってきました。また、日本付近は現在、海面水温が非常に高くなっていて、台風が列島に近づいてからも発達を続け、勢力をさらに強める予想で、28日には非常に強い勢力で奄美や九州南部に接近する見込みです。

これだけの勢力で接近すると、九州南部や奄美では、28日には最大瞬間風速60メートルと、走行中のトラックが横転するほどの猛烈な風が吹くおそれがあります。そして台風は木曜(29日)以降、ゆっくりと列島を縦断する見込みで、長時間にわたって強風にさらされるおそれがあります。

■長期間の大雨にも警戒を

西日本や東日本の太平洋側では、台風が接近する前から雨量が多くなりそうです。

雨雲の予想を見ると、台風から流れ込んだ湿った空気がぶつかる九州南部や四国、紀伊半島などの山沿いを中心に活発な雨雲が断続的にかかり、雨量が多くなりそうです。また、北海道や東北付近にも発達した雨雲が見られますが、この正体が「秋雨前線」です。台風と秋雨前線の組み合わせは、過去幾度も大雨になったように非常に危険で、今回も前線が活発化する北日本で危険な大雨となるおそれがあります。

■南東斜面中心に記録的な大雨おそれも

どのくらいの雨が予想されているのか、コンピューターの計算で見てみると、27日昼すぎから28日昼すぎの24時間で、屋久島や宮崎、静岡などで150ミリを超える予想です。また、関東北部や北日本でも雨量の多くなる所がありそうです。

さらに台風の北上に伴って、28日(水)~29日(木)にかけても南東斜面中心に雨が強まり、九州や四国、紀伊半島付近では記録的な大雨となる所もあるかもしれません。台風の動きが遅く、ノロノロと進むため、広い範囲で長丁場の大雨となるおそれがあり、早めの備えが必要です。

■離れていても関東に影響は?

関東でも27日以降は次第に台風の影響が出てきそうです。雨の予想によると、27日以降、関東にも台風由来の湿った空気が流れ込み、所々で雨雲が発達。激しい雷雨になる所もありそうです。雨のやみ間もありますが不安定な天気が続く見込みで、山沿いを中心に雨の量が多くなりそうです。

現時点の予想では、台風の関東への接近は今週金曜日(30日)から土曜日(31日)となる見込みで、関東でも大荒れとなるおそれがあります。台風接近まではまだ時間がありますが、早め早めの備えを心掛け、このあとも最新の台風情報を確認するようにしてください。