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兵庫・斎藤知事“パワハラ疑惑” 実際に受けたか、見た可能性がある職員6人に証人尋問 百条委員会

2024年8月23日 18:36
兵庫・斎藤知事“パワハラ疑惑” 実際に受けたか、見た可能性がある職員6人に証人尋問 百条委員会

 23日、兵庫県の斎藤元彦知事に手渡されたのは、県内29の市長で構成される兵庫県市長会の要望書です。

 兵庫県市長会・酒井隆明会長(丹波篠山市長)
 「知事は550万県民の一番のリーダーです。そのリーダーがご自分のことに追われて、大切な県政が停滞していくんじゃないかと皆が心配しているところです」

 事の発端は今年3月、兵庫県の元幹部による告発文書。知事のパワハラなど7項目にわたる疑惑が記載されていました。

 兵庫県・斎藤元彦 知事
 「うそ八百含めて、文書を作って流す行為は、やはり公務員として失格ですね」

 県は内部調査を行った結果、「核心的な部分が事実ではない」として、元幹部を停職3か月の懲戒処分に。その後、元幹部は死亡。自殺とみられています。

 また、告発文には昨年11月に行われた阪神・オリックスの優勝パレードで、県が金融機関に補助金を出し、寄付として還流させた疑惑も指摘されていたほか、パレードの担当者が「業務で疲弊し、病気休暇中」などと記載されていました。この担当課長も死亡していたことが明らかになっています。

 そしてこの日、知事への疑惑を調査する「百条委員会」で職員6人への証人尋問が初めて行われました。これを受け、知事は―

 兵庫県・斎藤元彦 知事
 「職員の受け止めとの中で、コミュニケーションのずれが生じていることは真摯に反省することが大事だと思います」

 百条委員会では、何が語られ、何が明らかになったのか?兵庫県庁から中継でお伝えします。

◇◇◇

(報告:神田貴央 記者)
 兵庫県職員6人に対して初めて行われた証人尋問は、約6時間にわたり、先ほどまで続いていたものとみられます。兵庫県庁の7階で行われていたのですが、そのやりとりは、完全非公開の秘密会となっていました。

 ここは4階なんですけれども、見ていただきますと、証人尋問が行われている7階の下の5階と6階は、終日立ち入り禁止となっています。告発したご本人含めた、2人の職員の方が亡くなっているということもあって、証人となる職員の方に負担をかけないように、このような厳しい措置が取られたということなんです。

 今日の証人尋問は、知事のパワハラに関する内容が中心となりました。対象となったのは、知事のパワハラを実際に受けた、もしくは見た可能性がある6人です。詳しいやりとりについてお伝えすることはできないのですが、現時点では証人の方が、知事のパワハラがあったかなかったか、明言することはなかったということなんです。

 ただ今回は1回目の証人尋問ということで、今後も多くの職員の方に、証人尋問を行うことが予定されています。

 (中谷しのぶキャスター)
 Q.23日は県職員へのアンケートの中間報告が公開されましたね?
 
 (神田記者)
 そうです。こちらが、今日公開された職員アンケートです。非常に分厚くて126ページにわたっています。回答したのは職員約4500人で、全体の約7割にあたります。議員の方も、非常に多いという反応を見せていました。

 またこちらに、自由な記述がまとめられているんですが、この内容を、知事はまだ見てはないということですが、記者団に対して、受け止めを語りました。
 
 兵庫県・斎藤元彦 知事
「私としては県政をより良くしていくと。やはりこの間、3年間必死でやらせていただきました。そのために必要な指示や指導をさせていただいたということですけれども、これだけ多くの職員の方が、回答をいただいているという事実に接しまして、大変残念な思いだと思っています」

 (中谷キャスター)
 Q.事実認定がこれから進められていくと思いますが、議会はどういう調査を進めていくのでしょうか?

 (神田記者)
 百条委員会のメンバーは、兵庫県議15人と、法的なアドバイスをする弁護士1人が参加しています。調査の主体はあくまで県議で、今まで進めてきた自分自身の調査、このアンケートの内容、県に対して要求している文書、例えば知事が視察先で何を話したかの記録、そして今日行われているこの証人尋問の証言、これらを照らし合わせて、何が事実だったのか、事実じゃないのかを見定めるということなんです。

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