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【特集】幕末・維新を生きた志士らが眠る『京都霊山護国神社』 日本の夜明けを夢見た坂本龍馬らの墓から見える風景とは?動乱の世に思いを馳せる京都歴史散策<後編>

2024年8月25日 12:02
【特集】幕末・維新を生きた志士らが眠る『京都霊山護国神社』 日本の夜明けを夢見た坂本龍馬らの墓から見える風景とは?動乱の世に思いを馳せる京都歴史散策<後編>
激動の幕末を巡る歴史散策へ<後編>

 作家・若一光司(わかいちこうじ)氏と、両親が大の龍馬好きだという『読売テレビ』プロデューサー・五十嵐竜馬(いがらしりょうま)が、幕末・維新の歴史を巡るため京都へ。前編・中編では、『霊山歴史館』で貴重な資料と共に歴史を振り返りました。後編では、幕末・維新を生きた志士らが眠る墓へ。『京都霊山護国神社』の歴史とは?龍馬らが今も見ている風景とは?幕末から明治維新への歴史を徹底調査します。

■幕末の志士が眠る『京都霊山護国神社』 長州藩士関係者が眠る墓へ

 『霊山歴史館』で貴重な品々を見て、幕末の歴史を振り返った作家・若一光司氏と『読売テレビ』プロデューサー・五十嵐竜馬の二人は、龍馬らが眠る墓地へ。

(作家・若一光司氏)
「こちらが『京都霊山護国神社』です。実は、明治維新になる前から、勤王の志士たちがこの墓地に葬られることがありました。明治になって、明治天皇が『ここに死者を慰めるものを作ろう』ということで、護国神社ができたんです」

(若一氏)
「維新の関係者は386人、ここに慰霊碑・招魂碑があるということです。それでは、お墓のほうにお参りに行きたいと思います」

(若一氏)
「このあたりは、長州藩の関係者がお祀りされているエリアです。『山口藩招魂社』と書いてありますが、山口藩は長州藩のことです」

(若一氏)
「招魂碑を見ていくと、『この人の名前、どこかで聞いたことあるな』というような方も少なからずおられます。そして、この一番上に、桂小五郎夫妻のお墓があります」

■満43歳で死去した木戸孝允(桂小五郎)が妻・松子と眠る墓へ

 長州藩士・桂小五郎は、龍馬らの仲介で『薩長同盟』締結に尽力。明治維新後は木戸孝允と名を変え、政府官僚として近代国家の礎を築きました。

(若一氏)
「こちらです。『木戸孝允之墓』と書いています」
(『読売テレビ』プロデューサー・五十嵐竜馬)
「立派なお墓ですね」
(若一氏)
「木戸孝允は満43歳、亡くなったのが明治10年5月ぐらいだったと思います。その前に『西南戦争』が始まっているので、かつての盟友・西郷隆盛のことを木戸孝允は気にかけていて、『自分が説得に行きたい』というようなことを言いながら亡くなったと、伝えられています」

(若一氏)
「そして、隣にあるのが、妻・松子(まつこ)さんのお墓です。亡くなったのが、明治19年ぐらいだったと思います。夫・木戸孝允が亡くなってから、9年ぐらいですね。ただ、その時でも松子さんは44歳ぐらいなんです」
(五十嵐P)
「みんな若いですね…」

■新しい日本を見ることなく…龍馬と中岡慎太郎は今も並んで京都を見守る

 最後に、龍馬と中岡慎太郎の墓へ。

(若一氏)
「この前にだけ特別なスペースが設えてありますが、こちらが坂本龍馬と中岡慎太郎のお墓です」
(五十嵐P)
「ここに眠っているんですね」

(若一氏)
「慶応3年(1867年)11月15日、龍馬の31歳の誕生日に『近江屋』で襲われて、龍馬はほとんど即死だったといわれています。中岡慎太郎は傷を負いながらも2日ぐらい生き延びたけど、亡くなりました」

(若一氏)
「昔は、『近江屋』で襲われて、1週間ぐらい経ってからここに埋葬されたんではないかといわれていました。しかし、最近ではいろんなことがわかってきて、15日に襲撃されて2日後に中岡慎太郎が絶命し、その17日の夜に、ここに運ばれてきたのではないかと。だから、亡くなられて結構早い時期に、ここに埋葬されているんです」

(五十嵐P)
「新しい日本を作ろうとしていたのに、新しい日本を見ることなく亡くなって、悔しかったでしょうね」
(若一氏)
「『大政奉還』という思いがけない形で歴史が動いたのも、この二人がかなりの仕事をしたからだと思います」

(若一氏)
「そして、こちらが、龍馬の付き人で、襲撃された日に一番先に殺された山田藤吉のお墓です。19歳でした。この3人が『近江屋』で受難したということです」

■龍馬らの墓から見える風景 今の日本に何を思うのか―

(若一氏)
「坂本龍馬と中岡慎太郎のお墓の前に立つと、京都の街を一望できます」
(五十嵐P)
「本当に全て見えますね。ここから、ずっと京都の移り変わりを見ていたんでしょうか」
(若一氏)
「見守りながら、眠り続けているわけです」

 新しい日本の夜明けを夢見て、戦い続けた幕末の志士たち―。彼らは今も、日本の行く末を静かに見守り続けています。

(「かんさい情報ネットten.」2024年6月12日放送)

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