【阪神】森下翔太“盗塁アップ計画” きっかけは岡田監督「森下って走れるか?」OB赤星憲広に聞く
その中で、特に力を注いだのは2年目の森下翔太選手(23)。ルーキーイヤーの昨季は94試合に出場し10本塁打、シーズン終盤には3番を務めるなど日本一に貢献。注目のドラフト1位は1年目から結果を残しました。しかし、走塁面では改善の余地あり。50メートル6秒1という脚力を持ちながらも、昨季の盗塁数はわずか『1』。森下選手の盗塁力アップを岡田彰布監督も望んでいたことを、赤星さんが明かしました。
「去年監督とちょっとだけお話しさせてもらった時に『森下って走れるか?』と聞かれたんですよね。監督は去年(森下選手が)ルーキーでもあったので、打撃と守備に意識を置いてほしかった。だから、あまり盗塁のサインを出さなかったそうです」
盗塁の肝は“3歩目まで”のスピード
赤星さんが森下選手に教えたポイントは、“3歩目まで”にどれだけ速く走れるかということ。練習前にはトンボで地面に線を引いた赤星さんは、線を越える前の3歩目を認識させました。
「3歩目までで、盗塁はある程度決まると僕は思っている。ここでスピードに乗れなかったら厳しい。3歩目までにトップスピードにどうやって乗せるかを意識してやってもらいました」
その中で課題として見えたのは、スタート時の姿勢にあると見抜いた赤星さん。
「森下くんは上体が基本的に起きちゃうタイプ。上体が起きてスタートしたら風を受けますよね。だから最初の1・2・3の時にスピードに乗らない。陸上選手だって、最初のスタートで、上体起こして走る人はいないじゃないですか」
この指摘を受けた森下選手は、上体を浮かさないように目線を下げてのスタートダッシュを反復練習。改善していった走る姿を見た赤星さんは「全然違う」とコメントを残しました。
練習を終えた森下選手は「きょう教えてもらったことを反復しないと自分のものにならないと思う。キャンプ中だけでなくて、シーズン中も怠らずにやりたいと思っています。盗塁10個してアレンパ(アレ+連覇)したい」と盗塁数の増加を誓いました。
赤星さんは森下選手について「スピードは明らかにあります。阪神は1、2番が走れる選手が並んでいるので、3番で森下くんが20本塁打&20盗塁くらいしてくれたら、アレンパにつながると思う」と期待を寄せています。