佐竹知事「道筋をつけ次に」 新年度当初予算案を審議 県議会始まる
県の新年度当初予算案などを審議する県議会が14日始まりました。予算案は人口減少対策や防災力強化に重点が置かれていて、佐竹知事は「主要課題に道筋を付け、次に引き継ぎたい」と述べました。
県は14日に開会した県議会に一般会計の総額で5842億円の新年度当初予算案を提出しました。佐竹知事は来年4月の4期目の任期満了をもって退く意向を示していて、本格的な新年度の予算編成はこれが最後となる見込みです。佐竹知事は「私の任期の締めくくりの一年でありますが、限りある財源を有効に活用し、秋田の前進につなげるため緊急を要する施策に重点的に取り組むとともに、主要課題に道筋を付け、次に引き継いでいきたいと考えています」と述べました。
県は人口減少に歯止めをかけるため、女性や若者の県内回帰・定着を目指す事業に87億9000万円を盛り込みました。企業と連携して奨学金の返還を助成する制度を新たに設けます。また気候変動に対応した治水対策などの防災力の強化には122億8000万円を計上しました。佐竹知事は「この度の能登半島における大地震という自然の脅威を目の当たりにし、突発的に発生する自然災害に対する備えの重要性を改めて強く意識したところであり、孤立集落の発生が懸念される半島地域等の被害想定や防災・減災対策の検討を進めるなど、地域防災力の強化に努めていきます」と述べています。
去年被害が相次いだクマ対策には2億1900万円を充てて、専門職員を1人から3人に増員する計画です。県の新年度当初予算案などを審議する県議会は来月19日まで開かれます。